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    jil85045373

    @jil85045373

    軽めのものもポンポンアップできる場所として。
    使い勝手がよさそうならベッターのもこっちに移行するかも……?

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    jil85045373

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    メリババレンタインを目ざしたんですが、メリバになりませんでしたし、謎オブ謎になりました。
    学パロです。

    あんはっぴーバレンタイン心中(高銀)気持ちが悪い。お腹がぐるぐるする。吐き気がするし、悪寒がする。でも、すごく眠たい。
    あーあ、自業自得だ。バチが当たったんだ。
    一人暮らしの部屋で、制服も脱がずにベッドの上にうずくまる。
    床には受け取って貰えなかったチョコが転がっている。
    「あーあ、やっぱり、ダメだったか」
    誰にでもなく呟く。自分でもびっくりするくるい掠れた声。
    泣き疲れた声だ。目元は真っ赤で、もう一滴だって涙は出ない。
    「おまじないもしたのになぁ」
    包帯を巻いた手首を見る。痛かったけど、我慢したのに。結構多めに「入れた」のになぁ。
    アイツも「食べて」くれたのに。
    美味しいって言ってくれたのに。
    そこまではよかったのに。
    「ずっと好きだった」
    放課後に呼び出して、その一言で全部台無しになった。
    言わなきゃよかった。
    でも、言おう言おうって、ずっとためらってて、ようやく決心したのに。
    「ふ、ふふふ、はは」
    乾いた笑いが漏れる。
    馬鹿みたいだ。なにがバレンタインだ、アホらしい。
    悲しくなって悔しくなって。
    それからずっと顔合わせられなくて。
    俺は起き上がって床を見る。転がっているのは、俺を振ったアイツからこっそりと盗んだチョコ。
    アイツーー高杉宛の差出人不明の殺虫剤入りのチョコ。
    ちょっと前に高杉に振られた女が、こっそりカバンに入れていたチョコ。俺はそれを偶然見ていてーーアイツが気がつく前に抜き取った。
    だから、「受け取って貰えなかったチョコ」。
    手に取って、その愛らしいラッピングを解けば、実に美味しそうで、黒くてテカテカしていて、甘い香り中に鼻をつくような異臭がある。
    口の中に入れた瞬間、甘い味とピリッとした
    苦味がして、強い吐き気に襲われる。
    脳が、体が、舌が、これを食べるなと訴えかける。
    でも、俺はそれを飲み込む。無理やり体内に受け入れる。
    ビービービーと、危険信号が耳鳴りする。目眩もする。ぐらぐらする。
    このチョコに混ざっているのは、敵意。殺意。悪意。そして、好意。
    それが、なんだか可哀想だと思った。
    こんなに強い思いが込められているのに、きっと高杉はこれに気がついても食べずに捨ててしまう。
    誰にも知られずに捨てられてしまうことが、なんだか可哀想で、それが自分と重なってしまってーーそれなら俺がその思いを知ってやろうと思った。
    または、失恋したヤケ食い。あほらしい。
    もう気持ちも意識もグチャグチャで、分からなくて、混ざりあっていく。呼吸が苦しい。心臓が痛い。
    痛い痛い痛い。苦しい。
    けほっと咳き込むと同時に、俺の体に影が落ちた。霞んだ目で見れば、そこには、いるはずのない男が立っていた。
    「高杉……?」
    どうして、いまさら、こんなところにいるのか。部屋には鍵だってかけていたはずなのに。
    それなのに、高杉は意地悪そうに俺を見下ろしていて、口元を歪めて笑っていた。
    「俺に振られて、死にたくなったのか?」
    「……」
    そうだよ、とは答えなかった。なんだか悔しかった。
    「死にたくなるほど、俺のことが好きか?」
    高杉が顔を近づける。なんだか、すこし生臭い。獣のような、匂いがした。
    「賭けをしようぜ、銀時」
    そう言って、高杉が残りの殺虫剤入りのチョコを手に取る。
    「こいつを食べて、俺がまた目覚めたらテメェと付き合ってやるよ」
    「目覚めなかったら?」
    「テメェと一緒に死んでやる」
    なんだよそれ。なんで?
    なんで、お前がそんなことするの?
    だって、そんなの俺に都合が良すぎるだろ。
    さっき、俺のこと振ったくせに。こっぴどく、振ったくせに。
    ああ、なるほど。
    わかったぞ、こいつは夢か。
    夢ならば、夢ならばーー。
    「嬉しい」
    そう言って、俺は笑う。高杉は愛おしそうに俺を見つめて頭を撫でてから、チョコを自分の口のなかに放り込んだ。
    ああ、なんて幸せな夢。

    電話の着信音がけたたましく鳴っている。
    そのまま、インターホンがしきりに押され、玄関のドアノブが外からガチャガチャと回されている。
    「銀時!銀時!銀時!」
    ドアを拳で叩きつけながら、片目の少年が叫んでいた。
    「銀時!いるんだろ!ここを開けろ、銀時!」
    いつから叫んでいたのだろうか。少年の声は枯れている。
    少年の名前は、高杉といった。
    悲痛な声色で読んでいるのは、幼なじみの名前だ。ついさきほど、自分に想いを告げてくれた、愛しい愛しい男の名前。
    自分の片割れのように大切で、ずっと秘めた気持ちを抱いていた。
    だから告白されたとき、高杉はまさに天にも昇る気分だった。その場ですぐに体を抱きしめてキスをしてやりたいぐらいだった。
    だが、あのときはダメだった。
    あのときはーーあの「女」が銀時を見ていた。
    警告音が頭の中で鳴っていた。
    あの「女」は危険だ。
    もし、自分が色良い返事をしたら、あの「女」はきっと銀時に危害を加える。
    だから、あのときは拒絶するしかなかった。
    銀時の傷ついた顔に、高杉の胸も張り裂けるようだった。
    嫌われたかもしれない。憎まれたかもしれない。それでも、銀時を守るためにほかにどうすればいいのか、分からなかった。
    「女」にチョコを入れられたことには気がついていた。その場で処理をしなかったのは、あの「女」の考えていることが、読めなかったからだ。滅多に人怖じしない高杉でさえ、あの「女」のぞっとする目には、耐えられなかった。
    鞄の中からチョコが消えているのを気がついたとき、高杉は真っ青になった。
    犯人は、一人しか思い当たらなかった。
    「銀時!ぎんとっーー!」
    突然ガチャリとドアが開き、高杉の体が前のめりになる。
    閉まっていたはずの鍵が開いたのだ。高杉はその理由を考える暇もなく、部屋の中に駆け込んでいく。
    だから、その足元を何かが抜けたことには気が付かなかった。
    銀時はベッドの上でぐったりとしていて、口元には明らかに異常な泡がこびりついていた。
    「銀時!」
    高杉は血相を変えてその体を抱き上げる。
    息苦しそうにうめく姿に、まだ生きていると安堵して、高杉はすぐに救急車を呼ぼうと携帯を取り出す。
    「高杉、だぁ」
    銀時がうっすらと目を開き、弱々しく高杉の腕をつかむ。
    「め、さめた……?」
    「銀時!」
    「やくそく……おれとつきあって……くれる?」
    「……ああ、好きだ……!好きだ銀時、俺も好きだ!」
    その体を抱きしめながら、高杉は必死に愛を囁く。銀時は定まらない視線で天井を見ながら「嬉しい」と言葉を零した。


    一匹の白い蛇が、道端で死んでいた。
    その無惨な死骸の前に、一人の「女」が立っている。
    「あはっ」
    その口を大きく開けて「女」が笑う。
    「惚れた相手の恋のキューピットになって死ぬさんざ、百年生きた蛇神モドキにしては随分と情けない最期じゃん」
    ケタケタと笑いながら、「女」の体がサラサラと崩れていく。
    影がグニャリグニャリと歪んでいき、やがて「ソレ」は、一匹の狐の姿になった。
    「健気だなぁ。そんなに惚れてたの?なあ、蛟?」
    蛇の死骸をつまみ上げながら問いかける。
    しかし、返事は返ってこなかった。
    「あーあ、しんど」
    狐はそう呟くと、毒の詰まった蛇の死骸をパクリとひと飲みにしてしまった。





    謎すぎる裏設定

    銀時
    高校生。ちょいヤンデレ。高杉のことが好き。毒チョコ食べるけど致死量にならなかったので生還。このあと胃洗浄されて泣く。

    高杉
    高校生。銀時のことが好きだが、ストーカー的な女に悩まされていた。片思いしてた銀時と付き合えて超絶𝚑𝚊𝚙𝚙𝚒𝚗𝚎𝚜𝚜໒꒱· ゚

    きゅびたん(女)
    高杉に告白して振られた女の正体。狐の妖怪で蛟のことが好きだったが、蛟は銀時に惚れていたので、銀時をいじめようと高杉に近づいた。こいつもヤンデレ風味。最後に毒入り蛟たん食べたの多分、死ぬ。心中???

    蛟たん
    銀時に惚れていた蛇の妖怪。銀時が毒チョコ食べたときに、高杉に化けてくれた。自分も毒チョコ食べる。人間より体が小さいので致死量になって死ぬ(分かってて食べた)(妖怪だけど多分死ぬ)。
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