「あー……、頭いてぇ……」
頭がぐわんぐわんする。心なしか喉も掠れている。
玲王はぐうっと伸びをすると、重たい体を起こした。
見慣れない壁紙、いつもとは違う寝心地のベッド。硬めのシーツはホテルのベッドのようだ。もう少し柔らかめのシーツが好みだから、確実に自分の部屋じゃない。……というか、
「はぁ!?!?」
素っ頓狂な声を上げる。勢いよく布団をめくったら、まさかの素っ裸だった。
「なんで!?」
玲王の叫び声で覚醒したのだろう。隣から「んー……」と唸るような声がした。そんなまさかな、と思いつつも、油切れのロボットみたいにギギギ……と首だけを動かして横を見る。
こんもりと膨らむ布団。ちょっとだけ布団からはみ出た頭頂部。見慣れた白い毛。
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