第19回ワンドロ「無自覚」「アイス」
ここのところとにかく暑くて、暑さに弱い伊黒は日陰から動こうとしないし、不死川は第三ボタンどころか前ボタンを全開にしてシャツは申し訳程度に羽織っているだけという状態だった。冨岡は暑さの限界で自ら髪を切ったところ姉に諭されて美容室へ行き、よりイケメンになったと学校中の騒ぎになるし近隣生徒まで冨岡見たさに人垣が出来るしで、不死川の苛立ちだけが増していた。煉獄と宇髄が揃いのポニテ…? 一結びにしたときには宇髄が「俺のイケメン度が上がっちまうなぁ」とニヤけていたが、冨岡の騒ぎに比べれば微々たるもので不死川が苛立ちを解消するように指を差してゲラゲラ笑っていた。
そんな不死川が煉獄の一つ結びにだけは「涼しくて良いんじゃねぇ?」と言っただけで、それに対しての煉獄も「うむ。少々落ち着かないが、首元は涼しいと思う」と他人事のように返しただけだ。
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