ある宵闇の酔いのこと「あ」
「ん?」
「お?」
三人そろっての食事は久しぶりだった。
パーシヴァルは相変わらずこれもあれもと食べさせようとしてきたし、実際に食べるまでただニコニコと二人を眺めていた。その無言の圧力に最終的には屈してしまい、朝から調整して備えていたにも関わらず、やはりどうしても食べすぎてしまうのだった。
斎藤はそこに酒も加わっており、飲みすぎた、車乗ったら吐く、などと唸っている。どうやら今日はやけに進んでしまったらしく、今にも藤丸の肩を借りるはめになりそうだ。
二人と同じくらい、いやそれ以上の量をたいらげているにも関わらず、パーシヴァルは特に変わった様子もなくけろっとしているのも毎度のこと。腹ごなしだ、と散歩に繰り出した二人の後ろについて歩きながら、やはりニコニコと笑っている。
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