ボクだって、男だからね?「可愛いからって油断した? ボク、これでも男だからね?」
そう告げたトッティの声は、いつもよりも少し低くて色気が含まれていて。
背中に壁、目の前には、トド松くんの顔。いつも可愛いな、と思っていたはずの彼の目は、獲物を狙うみたいにギラギラしてる。
こ、これって……壁ドンってやつじゃない?
そう。私はトド松くんのこと、男の子だなんて、あんまり意識したことがなかった。だって、トッティはいつだって自分の可愛さを売りにしていたから。
なのに、今のトド松くんは……あ、腕。こんなに筋肉質だったんだ。私のこと、友達じゃなくて、そんな目で見てくれてたんだ……?
うわ、顔、どんどん近づいてくる……!
「ねえ、○○○ちゃん。好きだよ……大好き」
「……へ?」
「……顔、真っ赤。かーわいい」
「は? かわ、可愛くなんかっ」
「今の○○○ちゃん、ボクより可愛いかも」
「……嬉しいけど、それってちょっと失礼……ンっ!?」
唇を塞がれた。柔らかな感触は一瞬で離れていったけど、私の心臓は高鳴ったまま。
「……ね、ボクのこと、ちゃんと男として見てくれる?」
もちろん、答えは言うまでもない。