Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    0A4AeqcZDkHVajq

    @0A4AeqcZDkHVajq

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 27

    0A4AeqcZDkHVajq

    ☆quiet follow

    猗窩煉ワンドロお題「白昼夢」(44min)

    原作軸でこっそり会ってる2人。

    #猗窩煉ワンドロ
    sangrokiaWangdro.

    幻想の向日葵 いつもと違って、彼には入れ墨が無かった。あの独特な青白い肌も血色が良くて肌の色が明るい。特徴的な紅い髪だけは相変わらずだが、それでもだいぶ、いつもより人に近い姿ではある。幼い顔立ちがいっそう引き立つが、より一層その姿は美しい。

    「杏寿郎」

     そう自分の名を呼ぶ彼は、青空の太陽の下で向日葵の花を持って佇んでいる。彼は以前に「まるでお前みたいだな」といいながら夜にややしおれた向日葵を持ってきたことがあった。あの時と違い、手に持っている向日葵は、夏の青空の元で勢いよく太陽の方を向いていた。
     ああ、夢なのだな、と、すぐ気付いた。でなければ彼の入れ墨が消えることも、太陽の下で向日葵を持つこともない。
     しおれた向日葵を持ってきた夜、彼は杏寿郎の剣技を褒めたたえて、それからぽつりと言った。

    「お前はこの花みたいに青空の下が似合うんだろうな」

     想像だけで、それは彼が決して知り得ない己の姿だ。
     
     叶うことなどカケラもない想いを胸に、夜しか会えない関係はとても不毛だった。もう会わないほうがいい、といつもどちらかが言うわりに諦めきれずに、もう何度、秘密裏に体を重ねたことだろう。求めた所で破滅しかない。夢想の中で互いに笑うことくらいしかできないのに。
     けれど不思議と虚しくは感じなのは。彼を欲しがる気持ちにだけは嘘がないから、だろうか。


     リリン、という母の風鈴の音で白昼夢から目覚めた。少しだけ、煉獄本家の縁側で少し休むつもりだったが、日輪刀を抱えたままうっかりうたた寝していたようだ。

     見上げた先に真夏の太陽が天高く昇っている。

     それを見ながら、鬼に恋焦がれて夢まで見る者は、あの太陽のような業火で地獄で焼かれるのだろうか、とふと思った。

    「どうせ焼かれるなら、君と一緒がいいな」

     たとえ罪だとしても、人の想いが消えることなどあり得ない。それも許さないと言うならば、せめて死んで共に責苦を負うのは一緒であってくれ、と願った。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤🙏❤❤😭✝🅾⤴✝🅾ℹ🙏💖💖💖💴ℹℹ❄🍤❣🌻🌻🌻💖🌻🌻🌻🌻🌻🌻🌻🌻😭😭😭❤🌻🌻🌻🌻🌻🌻💖❤💕☺😭😭😭👏👏😭😭
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    ほしいも

    DONEガチャポンと猗窩煉
    ■現代パロディ、男子高校生
    この世の終わりのような顔って、きっとこういう表情なんだろうな。
     ゲームセンターの一角、それなりに往来のあるこの場所でしゃがみ込む級友の姿を見下ろして、煉獄杏寿郎はぼんやりと考えていた。並んで立っている時は大体同じ高さにある顔を見下ろすのはなんだか新鮮で、飽きずにその姿を見ていられる。短くさっぱりと切られている毛髪は自称地毛のピンク色で、右回りのつむじも、その下に見える日に焼けていない頭皮近くまでしっかりピンク色なので、自称じゃなくて本当に地毛なのかもしれない。左手に握った百円玉はみるみる減っていって、代わりに彼の周りに転がるカラフルなカプセルが増えていく。膝を抱えるように、体を小さくたたんでしゃがんだまま、また百円玉を貯金箱みたいな狭い投入口に三枚突っ込んで、レバーを回す。ガリガリとレバーが何かを掻く音がした後にカタン、と軽い音がしてカプセルが落ちてくる。ガチャガチャポン、という手軽さはなく、またレバーを回す級友の顔もまるで縋るような必死な形相だった。

    「絶望…絶望しかない。」
    「やすやすと絶望なんてするな。」
    「全然出てこない!なんでだ!」
    「確率。」
    「現実の話しをするな!少し 1800