Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    yctiy9

    自創作メイン(3L,その他色々)

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 82

    yctiy9

    ☆quiet follow

    また怖い夢をみた話
    今までで一番恐怖を感じた
    ホラゲ実況の見すぎかしら…

     古い洋館にいた。そこは『出る』という噂がある。洋館内のミッションを解きつつ、幽霊に襲われないように脱出する。そんな感じの館なのだと、自然と理解できた。
     洋館だから歩き回るのかと思えばそんなことはなく、一つの大きな部屋でミッションは完結してしまった。
     洋館には私以外に知り合いが二人、他にも見知らぬ人が五人くらいいたと思う。私と知り合い以外は、最初は他の部屋にいた。
     私がいた部屋には、部屋の三分の一を埋め尽くすほどの濁った池、真ん中にはパルテノン神殿風の柱が数本。残る側には物が乱雑に置かれ、隅っこになぜかリズムゲームが置かれていた。それから見知らぬ少女が一人いた気がする。けどその子はいつの間にかいなくなっていた。
     異変があったのは、少女がいなくなったことに気がついてからだった。赤いワンピースを着た髪の長い女性が、柱の近くで現れては消えを繰り返していた。こちらが彼女の姿を捉えている限りは襲ってこないらしい。けれど部屋には彼女以外にも何かがいる空気がして、そちらを振り向きたくなる。
     そしてその時点で、私たちは少女が池に入ってしまったのだと理解していた。
     やがて彼女が出る頻度が減ってきた頃、今度は別の女性が部屋に入ってきた。薄紫の服を着た女性。しかし、私たちはなぜかリズムゲームを始めた。ボーカロイドの曲のゲームだった。ゲームをプレイしていくうちに、画面下部に「姿を認識してはいけないよ。ゲームに熱中してるふりをしよう」と表示された。なんとも優しいゲームである。だから私たちは熱中した。すぐ横まで来ても気にしないふりをしてゲームを続けた。
     彼女が去って、ゲームをやめた私たちは、最初に消えた少女を探すことにした。そのタイミングで他の部屋にいた見知らぬ人たちと合流する。彼らはみた限り欧米人で、その中にいた女性の服装はレトロなワンピースを着ていた。
     私たちは先ほどゲームをしていた場所の頭上に、吊戸棚があることに気がついた。そこを開けると中には人間の顔を模したマスクが二つ入っていた。どちらもリアルで妙に気味が悪い。穴が空いているはずの目の部分にはちゃんと黒目があるのだ。そしてそれがなぜか動いて見える。
     その時点では、「気味が悪いね」と話すだけで触れることはなかった。そして少女が消えたであろう池の捜索を始めた。
     池を水を全部抜くと、底には水草が生えていた。そして中にはトートバッグが一つ。けれど少女の姿はなく、結論、彼女を見つけることは的なかった。
     肩を落としつつも、どこか安堵した私たちは、先ほどのマスクに戻る。観察しているうちに、マスクの鼻の穴から毛が出てきた。見間違いだと思ったけど、それは伸びる。状況が状況だけに笑えない。知り合いの一人が勇敢にもその毛を引っ張った。するとマスクの中から女性の頭が出てきたのだ。
     そこからはみんなパニックだ。と、同時にこれまでに出てきた霊はこの館で亡くなった人たちなのだという話になった。霊二体に対して、一人の遺体が見つかったということは、あと一人がどこかにいる。
     欧米人の一人が、廊下の荷物用の小さいエレベーターを調べるよう言っている。調べてもらうと、棺があった。棺には1986年と書かれている。けどそこにいる誰もが半信半疑だった。それが棺なのだと誰も信じていなかった。
     恐る恐る開ける。
     入っていた。
     入っていたのは白骨遺体ではなかった。まだ人の形を保ったままの遺体だった。
     ここまでで一番恐怖を感じたポイントだった。
     その遺体が誰かは分からなかったけど、二人の欧米人は何か知っているらしい。
     「だからちゃんと土に埋めろって言ったのに!」
     「したって!」
     などと言い合っていた。
     私たちはそれどころではなかった。知り合いと共に部屋を飛び出し、洋館のバルコニーに繋がる扉から外に飛び出た。
     さっきまでの陰鬱とした暗い室内とは裏腹に外は明るく、そして何より異質なのが、広大な庭にはたくさんの子供が遊んでいる。微笑ましい光景のはずが、この恐ろしい洋館のそばに似つかわしくない空気に恐怖を覚えた。それに、子供たちは楽しいから笑っているのではないと、肌で感じた。
     私たちは庭に降りて、子供たちと遊ぶ。遊ぶうちに気づいた。
     彼らはおかしくなってしまったのだと。彼らも洋館に隠された秘密を知ってしまったのだと。
     さっきの欧米人とすれ違う。逃げ出せたのかと思ったら、彼女は突如何もないところを見ながら「やめて」と言い、ブツブツと何か話しかけている。
     そこで夢は終わった。

     目が覚めてから分かったけど、洋館から脱出できてないじゃんね。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works