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    @lien_lapin
    20↑すでに成人済(͒ˊ㋓ˋ˶)͒//相模審神者//ハピエン至上主義。美人は受。ショタ萌・美少年萌・人外萌
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    ユイさんに妄想を(勝手に)送っていたランジェリーモデルのんばちゃんとカメラマンの大倶利伽羅くんの話。BGMはポルノの『元素L』

    ##くりんば
    ##女体化

    大きなスタジオのセットには、ふんだんにオーガンジーの布が閃いている。その中心にあるアンティークな腕置きの付いたソファーには、一人の女性が下着だけの姿で身を横たえている。絶え間なく焚かれるフラッシュと、天井から下げられている布を靡かせるために大きなサーキュレーター、撮影の気分を盛り上げるためだろうゆったりとした音楽だけが空間を埋め尽くしている。
    ランジェリーモデルと言えば昔であれば眉をしかめられそうなものだが、海外のランジェリーモデルの影響もあるのか今では彫刻とも呼べそうな女性の理想を凝縮したプロポーションを維持しているからか憧れの職業になりつつある。彼女たちの生活の一挙手一投足が常に話題の中心になる。
    過去有名アイドルだった山姥切も有名ランジェリーショップの専属モデルの一人だ。アイドル当時からすらりと伸びた陶器肌の手足は話題に上がっていたのだから、アイドル卒業後の進路としては誰もが納得していたのだろう。
    これで6着目の撮影だというのに、疲れた様子を見せないのはさすがというべきか。頭の先からつま先まで、商品をよりよく見せるポーズというのは体幹を鍛えていなければすぐに崩れる。今のポーズの維持も、薄い腹の下にある腹筋で支えていなければ崩れてしまう格好だった。だけれど、このポーズが一番白い胸を飾るブラの刺繍を綺麗に見せるのだ。
    「よし、休憩」
    ぶっきらぼうな声が響く。同時にフラッシュも止んだ。サーキュレーターが送風をやめたおかげで、ふわりと揺らいでいた布が重力に従うように床にたわんでいく。
    「どうだ」
    ソファーから降りてその身体を支え切れるのかと疑いたくなるような細いピンヒールをものともせずにこちらに歩いてきた山姥切が、パソコンの画面に表示されている切り取られた画面をのぞき込んでくる。
    「切り取るならこの写真あたりか」
    桜色に塗り上げられた指先が一つの画像を捉える。
    「いや、こっちの脚の影が気に入らない。大倶利伽羅」
    カツカツと苛立ったようなヒールの音を鳴らして、ソファーに戻っていく。先ほどと同じポーズ。膝のあたりで組まれた足の壱は先ほどより高い位置に変わった。
    「照明。少しオレンジを強くしろ」
    無言の声に促されるままにカメラの位置に戻った。のぞき込んだレンズの中、ほんの少し柔らかい雰囲気を纏った山姥切に目を奪われる。無意識にシャッターを切り続けた。ふわりと揺らいだ布に、サーキュレーターが動き出したのかと頭のどこかで気づいたけれど、すぐに意識から外れていった。
    「どうだ」
    フラッシュがやんだからだろう。満足げな視線を向けられて、言葉にできないままに頷いた。
    「で、では最後に表紙撮影に移りまぁす。」
    天井から下げられている布が次々と取り払われ、生花で彩られた背景が運び込まれてくる。表紙用のランジェリーに着替えるからとマネージャーに連れられて控室に戻った山姥切と入れ替わるようにして、バスローブを着込んだ加州が入ってきた。
    「お疲れー?」
    手渡されたコーヒー缶を受け取って、大きく息を吐き出す。
    「……次が最後か」
    「そーね。で、どんな感じ?」
    「……覚えていない」
    しらけたような視線を向けられても本当に覚えていないのだ。視覚から入ってくる情報が多すぎてキャパオーバーだった。
    自分があの山姥切の写真を撮っている今ですら夢のようだった。もともとテレビに出ていたsororという名のアイドルにのめり込んだのが始まりだった。コンサートがあれば強烈な争奪戦に参戦し、テレビに映るとあれば必ず録画予約した。出ている雑誌は地方のものだろうと収集していた。髪の色が金と銀で分かれている以外はほぼそっくりの二人だけれど、よく見ていれば違いは容易にわかる。そのsororのもう片割れ、長義はアイドルを卒業した後女優に転身している。
    もともと写真専攻だったから、何かのイベントの時に撮影可能と言われて自信満々で挑んだけれど、現像した写真では山姥切の良さを何一つ移せてはいなかった。手にした友人は手放しでほめてくれるけれど、本物の山姥切をうまく切り取れなかった自分に深く絶望した。そうして写真撮影可能なイベントに足しげく通って撮影して撮影して、その出来栄えが評価されて山姥切がランジェリーモデルになったブランドに拾われた。仕事内容を深く考えないまま挑んだ初めての一緒の仕事で、下着だけで出てきた山姥切を目にしてよく鼻血を出さなかったと帰ってから自分の精神を褒め湛えた。ストイックなカメラワークを評価されているけれど、その実は脳内がキャパオーバーしているのとほぼ動かない表情筋のおかげだろう。もちろん帰ってから思い出してあれやこれやと妄想してしまうのは健全な男として仕方がないことだけれど。
    「これ終わったら国広の買い取り手伝うけど、来る?」
    撮影で使った商品は当然サンプルだから、そのまま使いまわしはできない。洋服であれば汚れがなければサンプル品として再利用できるだろうけれど、直接肌に触れたものであれば買い取りもしくは廃棄になると聞く。
    「どうして俺が…」
    「だって、国広が普段つけてる下着とか、気になるでしょ」
    うっかり言葉に詰まったのを見た加州が、にまりと笑って見せる。山姥切と同じ時期に同じようにアイドルとして仕事していた加州は、俺が山姥切のガチオタと呼ばれるものであることをよく知っている。というかその界隈での俺は有名だったらしい。全く知らなかったけれど。
    「この間の国広が買い取りした白のベビードール、すごい人気ですぐに完売したっていうじゃん。俺もあれを着た国広は可愛いと思ったんだよね」
    胸元に小さなハートのチャームがつけられていて、それが白い肌の谷間でゆらゆらと揺れるのだ。きめ細かい肌をうっすらと透かす腰まで覆うAラインに広がる布から覘くのぞく臍と、両サイドを細いリボンで結ばれているショーツの組み合わせは、何度も脳内でお世話になるほどに可愛らしかった。
    そうか、あれは山姥切も持っているのか。持っているということは、着る予定があるのかもしれない。
    今日身に着けていた、胸元をレースで覆われていた若草色の両サイドがリボンで編み上げられていたワンピースベビードールも可愛かった。ぜひともあれをもう一度着て欲しいと思うほどに。
    「遅くなった」
    先ほどとメイクを変えたのか、桜色の目元になった山姥切は安定とともに入ってきた。スタジオの準備もいつの間にか終わっている。
    「清光と大倶利伽羅さんってその…ずいぶんと仲がいいな」
    どこをどう見れば仲良く見えるのか。へにょりとした眉は気ほどまでの毅然としたモデルの姿とは程遠い。
    「そーね。羨ましい?」
    するりと伸びてきた腕が俺の腕に絡む。わざと見せつけるように腕を組んで見せた加州は、また何か企んでいるのか真っ赤な口元に笑みを刷いている。
    「う、うらや…」
    きゅうと閉じられたベージュの唇。大きく呆れたため息をついた安定が、山姥切と俺の腕に絡んだままの加州の手を引いてセットに足を向ける。
    「はいはい、馬鹿なこと話してないで撮影終わらせるよー。マネージャーオコだもん」
    ヴットデッキの上に並んだ三人がけのウッドチェアに安定を真ん中にして両脇に山姥切と加州が座る。それぞれ揃いのランジェリーだが色もサイズも違えば大分印象も変わる。ちなりと見上げた時計は予定時間をほんの少しだけ押していたから、安定の言葉は間違っていない。
    「おしゃべりして笑っているシーンになりますので、何でもいいので顔をちょっと寄せながら話してください」
    進行担当の声に、三人が顔を見合わせて、コーラルピンクの口紅がそういえば、と言葉を紡ぐ。
    「この後どこかご飯行く?美味しい焼肉屋さん見つけたんだけど」
    「安定、また焼肉行くの?」
    「炭水化物取らなきゃいいんでしょ。お墨付きなんだって。絶対行ったほうがいいって言われたんだよ」
    「はいはい。国広はどうする?」
    「明日も別の仕事があるから今日は遠慮する」
    レンズの中の三人は春の天使のイメージのまま微笑み合っているけれど、話している話題はどうひいき目に見ても雑談だ。ひらりと水色に染まった安定の指先が二人を呼び寄せる。安定の口元に耳を寄せるふたりの構図にひたすらシャッターを押していく。どうせ写真に声は乗らないのだから。

    早々に着替えを終えた安定は同じタイミングで着替えを終えた加州を引きずるように早々に帰っていった。撤収もほとんど終えてしまえば、残っているのは最後のごみをまとめているスタッフと、撮影し終えた写真をパソコンでチェックしている自分くらいだ。
    「お、大倶利伽羅。ちょっといいだろうか」
    着替えを終えて、ぶかぶかのパーカーを頭からすっぽり被った山姥切に服の裾を引かれた。ちょっとこっちに、という言葉に招かれて入ったのは、山姥切たちの控室だ。貸しスタジオだから当然だけれどガラガラになった部屋の中で一つ異質に残されている大きなバッグに首をかしげる。誰かの忘れ物だろうか。
    「忘れものじゃなくて、残してもらったんだ…あの、その。買い取りを決めたいんだが、すべて良い品だつただろう。だけれどすべて買い取りは難しいから、選ぶのを手伝ってもらえないだろうか」
    勝手知ったる儘にバッグのファスナーを開けて、次々と透明の袋に収められていたランジェリーを引っ張り出していく。その中には俺が勝手に気に入っている若草色のベビードールも当然入っている。
    「…どうして俺なんだ」
    内心の興奮をどうにか押し殺して吐き出せたのは平凡な質問だった。びくりと跳ねた肩がきゅうと丸まって、こちらから表情はうかがえない。
    「か、加州は帰っちゃったし、そ、その…いつも俺を撮ってくれるならどれが良かったかわかるかな、って…」
    「…本当にそれだけか?」
    表情がみたかった。伸ばした手が掴んだ肩は華奢で、あんな過酷なポーズをとっていたとは思えない。振り向いた瞬間に落ちたパーカーのフードから覗いた項はこれでもかというほどに赤くて、心臓がやかましいほどに鳴り響く。
    「俺があんたに着せたいと思うのを選べばいいのか」
    これでもかというほど見開かれた翡翠色の瞳の表面がじわじわと水分で覆われていく。まだまだ赤くなる頬に手を伸ばす。顔を寄せれば、潤んだ瞳はすぐさま瞼に隠された。
    「あんた、男が女に服を送る意味は知ってるんだろうな」
    どこかで確信があった。心の奥底に抑え込んでいた獣が獲物をとらえきったと愉悦の声を上げる。撮影のあとの画像確認の時に大胆に触れてくる指先だとか、時折レンズ越しに向けられる視線とか。ありえないともしかしたらという相反した感情が大きく片方に転がっていく。頬を包んだままそっと上を向かせる。メイクを落として本来の血色を見せる唇がわずかに震えて、誘うように唇がわずかに開く。誘われるままに重ねた。隙間から忍び込んだ舌が傍若無人に小さな口の中を荒らしていく。逃げようとする身体をこの世の幸せと一緒に腕の中に閉じ込めた。
    「いくらでも選んでやる。ただし、見るのは俺だけだ」
    はふはふと息切れする呼吸を必死で整えている瞼から、こらえきれなくなった雫が一つ肌の上を転がって
    いった。

    連れ帰った俺の部屋の壁一面を飾る山姥切のアイドル時代からのポスターにほんの少し引かれたのは、また別の話。
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    TRAININGCPでは(多分)初のにゃんちょぎ。唯一GWを何に使っているのかと小一時間(自戒)団地妻ちょぎちゃんと、運送屋にゃんせんくん。運送屋にこだわったのは、ユイさんちのにゃんぢょぎちゃんのお話の刷り込みが強い…げふげふ。玄関で、来客を知らせるチャイムが鳴る。古い団地だから、チャイムの音もどこか歪んで玄関の天井に響いていた。在宅ワークのおかげで、家から出ることは本当に僅か。出かけても近所の商店街までしかいかない。だって欲しいものは何でも通販で手に入る。どこにもいかないで、ずっとこの家にいて欲しい、というあの人の言葉に頷いたのは自分だった。だけれど、そのあの人も単身赴任でもう二か月も顔を見ていない。ネットカメラで話すのも考えたけれど、多忙な彼の負担になりたくないと言いかけた言葉は飲み込んだ。カメラの代わりに、一日一度だけでもメッセージが届くから、それで満足だ。
    「お届け物です」
    低めの、若い男の声に慌ててキッチンテーブルに出していたハンコを手にする。チェーンをつないだままの細く開けた玄関の隙間から見えたのは、もうすっかり見慣れた宅配業者だった。前の担当者はずいぶんと年齢が上の男性で、ちらちらとこちらを詮索するような視線が嫌で一時期通販を控えていた。腰を痛めて辞めてしまった代わりに来たのが彼だった。
    回ってくるのはたいてい夕方。遅番の配達員と入れ替わる前。『美人に届けて一日の仕事が終わるのが最高だと思う』と 3275

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    MOURNINGこの間のランジェリーモデルんばちゃんとカメラマン伽羅ちゃんの話の続きの続き。あーいう雑誌って肖像権どうなってるんだろうなーっていつも余計なことを考えてしまいます…とりあえずお付き合いが認められたところまで(ネタばれ)あと1つ(えっちっちなの)書けるといいなぁ…スタジオに入ってからずっとひりついたような、よそよそしい空気があった。今日に限って見知らぬスーツを着た男が数人、そして普段はなかなか合わない事務所のスタッフが二人。まるで何かありましたと言わんばかりの空気なのに誰もそのことに触れようともしない。
    スタジオに男性が多いのは、今日はモデル撮影ではないからだろう。先月から打診されていた俺のプロデュースインナーの仕上がりを確認する日だ。ここのランジェリーは着心地も良ければデザインもかわいらしくて、この間同じ事務所のアイドルグループがベビードールで浜辺で遊ぶMVでも着ていて話題になったほどだ。ありがたいことに俺が選んで着たランジェリーの売り上げが良いらしく、ならばデザインもしてみたらどうかと言われたのだ。渡されたスケッチブックにラフを描きこんで、そこから選んで作ってもらえるらしい。
    2冊みっちりと描いたスケッチブックからランジェリーが5種類、ガーターストッキングとベビードールが4種類、パジャマは3種類。ここから出来上がりを見て判断されていく。自分の理想が形になるのはとても緊張する。ここに来るまでに珍しく電話をくれた長義が出来上がりを楽しみにしてい 6986

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    MOURNINGこの間のランジェリーモデルんばちゃんとカメラマン伽羅ちゃんの話。んばちゃんside。意識し始めたきっかけ的な。夢の影響って結構大きいんだよねっていう話を聞いたので。目の前にはくすんだ金色の額縁に飾られた写真がある。その隣に大きく開いたガラス戸の入り口から見える景色は良く知っているものだ。海辺にある美術館。駅からバスを2回乗り繋なければたどり着けないせいか、人気は驚くほどに少ない。展示会目当てで来る学生か、地元の住人がほとんどだろう。アイドル時に、人のいない場所を求めて見つけたこの美術館は人の少なさのおかげでよく利用していた。時折聞こえてくる波の音を聞きながら、飾られている写真をぼんやり見て回れるのがいい。
    写真を見ているからと言って写真に詳しいわけじゃない。いまだにアーティスト写真の撮影は嫌いだし、テレビに出るのも苦手だ。踊るのと歌うのだけ好きで、なぜ自分が今の職業を続けているのかもわからない。子役出身の長義にそっくりだからアイドルの相方に選ばれたのだという噂にはしっくりくるけれど。長義がすごい性格が嫌な奴だったらすぐに辞められたのに、人に厳しい以上に自分にも厳しいから、ついつい続けてしまっていたのだ。そのアイドルも去年惜しまれつつ解散した。24歳まで、という期限付きだったからだ。長義は女優に、残された自分は事務所の社長が進めるままにモデルになっ 3567

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    MOURNINGユイさんに妄想を(勝手に)送っていたランジェリーモデルのんばちゃんとカメラマンの大倶利伽羅くんの話。BGMはポルノの『元素L』大きなスタジオのセットには、ふんだんにオーガンジーの布が閃いている。その中心にあるアンティークな腕置きの付いたソファーには、一人の女性が下着だけの姿で身を横たえている。絶え間なく焚かれるフラッシュと、天井から下げられている布を靡かせるために大きなサーキュレーター、撮影の気分を盛り上げるためだろうゆったりとした音楽だけが空間を埋め尽くしている。
    ランジェリーモデルと言えば昔であれば眉をしかめられそうなものだが、海外のランジェリーモデルの影響もあるのか今では彫刻とも呼べそうな女性の理想を凝縮したプロポーションを維持しているからか憧れの職業になりつつある。彼女たちの生活の一挙手一投足が常に話題の中心になる。
    過去有名アイドルだった山姥切も有名ランジェリーショップの専属モデルの一人だ。アイドル当時からすらりと伸びた陶器肌の手足は話題に上がっていたのだから、アイドル卒業後の進路としては誰もが納得していたのだろう。
    これで6着目の撮影だというのに、疲れた様子を見せないのはさすがというべきか。頭の先からつま先まで、商品をよりよく見せるポーズというのは体幹を鍛えていなければすぐに崩れる。今のポーズの維 4627