〜五条の彼女は魔法少女にならないと戦えない〜 呪文を唱え光に包まれた瞬間、すっぽんぽんになる彼女。もちろん誰にも見えていない。でも自分は全裸だと嫌でも現実が襲ってくる。そんな羞恥をガマンし仕事着からフリフリの服へ。どこから現れたのか魔法の杖も持ち準備万端!
ふぅー、やっと終わった……。
あとは呪霊と戦えばいいのだが、またしても試練が。
「……や、闇に、染まる……」
攻撃するためには呪文を唱えないといけない。魔法少女になるときも呪文。攻撃するときも呪文。呪文呪文ばかりでその度に自分のナニかが死んでいく。
しかもそれを彼氏の五条に毎回見られるという。
拷問じゃん!!
「もぉおおおお、イヤッッ!!!」
恥ずかしさと情けなさで、ブチッとキレる彼女。
そのままグーパンで呪霊をジュワァ〜。
消滅させる。
「……もう卒業する」
別に魔法少女にならなくていい。
拳で解決できるし。
脳筋みたいな言葉に、もちろん五条は許さず。
やめて!!
大事な手を汚いモノで穢さないでッ!!
必死に懇願する五条に、じーんと胸が打たれる彼女。さ、さとる君……そこまでして私の心配を……。
涙が溢れそうになるが、そこでふと気づく。
……ほんとは、変身姿が見れなくなるのがイヤだからじゃ。
やたら変身するときガン見しているし。
アイマスク外すし。
目が血走っているし。
「さとる君のバァカアアアア!!!」
やっぱり拳でやろう。
おわり。