2:業務部屋を出ると白色の髪に似合わない赤紫色のメガネと羽の生えたヘビのヘアピンをつけた男性が立っていた
『おかえりなさい、32回目ですね、遅刻は30回目です。』
一言一言区切るように穏やかな口調で男性はそう言った。
すると今度は隣にいる彼女が口を開いた
『管理人、この方と知り合いですか?』
『いいえ、でもよく知ってる。ここにきた理由やほくろの数までね』
『うわっ、よくそんな気持ちの悪いこと言えますね』
『そんなことより、我々が話している間にも会社のために働いてくれてる皆さんが視界に入らないかな?』
男は嫌味のように言ってすぐにこのような事を付け加えた。
『赤衣くんは特別業務、そこにいる新人くんに仕事を教えてあげてちょうだい、大丈夫、、身体が覚えてるからすんなり分かるはずだよ、』
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