たいとるみてい 成長if 庄乱「庄ちゃんが嫉妬してくれないぃ〜?」
「う、うん。」
授業が終わった五年は組の教室では、きり丸によるお悩み相談会が開かれていた。相談者は親友である乱太郎で、結構深刻そうな顔をしていたのでどんなことを相談してくるのだろうと息を飲んでいたきり丸が乱太郎から放たれた言葉に思わず拍子抜けしてしまった。
その悩みというのは、庄左ヱ門が乱太郎に対して嫉妬をしてくれないという悩みだった。
「え?庄左ヱ門に嫉妬されたいの?」
「うん……。きり丸、どうしたら庄ちゃんにやきもち妬かせられると思う?」
「えぇー……、そんなこと言われてもなー。」
「頼むよ〜ぉ。きりちゃんなら、いい方法思いつくかなあって思って。」
「うーん、考えはあるけどよ…。」
なんか乱太郎から報酬を貰えたらなあ〜。と肩を寄せながら手を組んで目を輝かせるきり丸に、乱太郎はきり丸に相談するのが間違いだったかなあ……。と思いつつ、きり丸が喜ぶ言葉を放った。
「…じゃあ三回分、アルバイト手伝ってあげるから……。」
早くその方法を教えて。乱太郎のその一言に、きり丸は目を光らせて、そしてニヤリと笑った。乱太郎はそんなきり丸を見て、ぞわりと嫌な予感がしつつも、約束をしてしまったので聞いてみることにした。