溶け残った角砂糖がざらざらとしてツラヌキが夢を語る姿が眩しくて
ツラヌキがする兄妹の話が可愛いくて
ツラヌキの見てるキラキラした世界がすき
あぁ、私はたぶんツラヌキの事が
最近ツラヌキには撮影を手伝ってもらったり下見と称してみたり
いつもあれこれ理由をつけて一緒に出掛けては最後にカフェでお茶しつつ近況報告会のような事をして解散している
毎回ツラヌキを誘うのは
文句を言いつつも何だかんだノリがいいからだと思ってた
スイーツ系ならアキタでも
電車移動するならハヤトでもいい筈なのに
美味しいと話題の紅茶の味がわからない
無意識に角砂糖を入れすぎたかもしれない
「……んで下のふたりがさ-!」
ツラヌキの近況は大体が家族のこと
私の両親は私に惜しみ無く愛情を注いでくれるが一人っ子だったからツラヌキの賑やかな家族の風景は……
「私もツラヌキの家族だったらなぁ」
ぼそり、と思わず出てしまった言葉にマズイと思った
ツラヌキにはまだ気持ちを伝える気は
「そうだなっ!アズサが家族だったらもっと楽しいだろうな!」
「えっ!?」
「それにアズサみたいにしっかりした『妹』がいたら百人力だろうしな!」
カップの底に
溶け残った角砂糖がざらざらとして
恋と友情の住み別けができていないツラヌぅくんに
ちょっと先に自覚しちゃったアズちゃんの片想い勘違い失恋は何処に行けば在庫ありますか?