「烏の特徴、目がいいそして頭がいい。一度巣を攻撃しようものなら、その人間を覚えて通れば必ず攻撃してくる。」
つらつらと烏の良さを論った蓮は最後にくるりと明智に向くと「嫌味か?」と不服そうに零した。
「突然烏の話をされたと思えば、嫌味か?って······繫がりが見えないんだけど」
「お前のコードネーム。今思うと、あの時の明智は俺達の事を内心で見下してた訳だ」
「······否定はしない」
確かにあの獅童のパレスで決着が着くまで、自分はジョーカーを同等に思いながらも、仲間が居ないと何も出来ないとジョーカー含めた怪盗団そのものを見下していた。しかしその気持ちを消したのも、怪盗団の訳なのだが。
「つまり暗に俺達に自分はお前達と違って賢いアピールをしていた。どうだ?」
「·········」
「その肯定は沈黙?」
「君の馬鹿さに呆れて声が出なかった。よくそんな発想出来るね」
蓮は自分に着いてこれるくらいには賢い。高校の時に後半のテストは常に学年トップだったと聞いている。それなのに、こうして予想の斜め上をいく発想が出るのか。あれか、馬鹿と天才は紙一重とか言うやつか。
「なんか、馬鹿にされた気がする」
「気の所為じゃない」
その癖、時々やたらと鋭いので困る。出来ればもっと他のことに使ってもらいたいものだ。