天使×孤児BL 1「……♪」
「…………何さ」
孤児となった僕には、それは吉報だったのだろうか。目の前には天使がいた。
神の遣いらしく白い装いに『それらしい』羽。しかしながら、あまりにもこちらを舐めて見下したような、ふさわしくない表情。
「いいよ、続けなよ。ボクはその方が好きだから」
自暴自棄になって人に手を掛けている最中であった僕でも、一瞬手を放し、相手は逃げていく。これは、神の遣いの振る舞いではない。これだけは分かる。
「勿体ない、逃げちゃったね。さて、どうする? 成功しようがしまいが、キミは追われる身になっていたわけだけど」
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