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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    エガキナ

    よその子さんお借りしてます

    街中で没が出たということで討伐に駆り出される琥珀、あともう少しで話がまとまりそうだったのになと若干のイラつきを顔に出しつつ没が出現したエリアまでやってきた。自分の体よりも大きな没は暴れながら何かを喚き周りを破壊していく。瓦礫で出来た物陰に隠れながら隙を伺う。今回の没は人型というよりどちらかと言えば大きな怪獣のようにみえた、そういった作品の没だろうか、なんて思っていると土煙の中から人のシルエットが見えた。誰かいたのかと様子を見ると見覚えのある後ろ姿で思わず声を出してしまった。
    「巳神先生!?」
    「おや貴方もきてたんですか」
    巳神は相変わらずの笑顔で琥珀を見る、思わず巳神以外に誰かいないのかキョロキョロと周りを見てしまったが、どうやら他にツクリテはいなかった。琥珀はマキナである万年筆を剣に変えてチラリと没を見ながらも巳神を見る、巳神は刀を構えると没を見ていた。
    「図体だけはデカい、闇雲に暴れてて困ってるんですよ」
    「……なら俺が囮になります」
    「おや、大丈夫ですか?」
    「別に、一時的な共闘なので」
    そう言って琥珀は剣を構えると突然走り出す、没は当然琥珀を見つけて地面が揺れるほどの叫び声を上げながら琥珀目掛けて攻撃するが、琥珀はまるで軽い足取りで走るかのように避けていく。琥珀はなるべく没を遠ざければ巳神がその隙をついて倒してくれるだろうと考えていた。その為には没の体勢を崩さないと、攻撃を避けた時に切りつけた、片方を切り落とすつもりだったが、偶然が重なり両腕切り落とせた。切り落とされた切り口からサラサラと血ではなくシュレッダーゴミのようなものが風に舞っていく。まるで血のようだと琥珀は思いながらも没が怯んだように見えたため、琥珀は大声を出した。
    「巳神先生!」
    「見事な切断ですね」
    琥珀の後ろから巳神がでてくるないなや、ヒュンッ、と居合切りをする。巳神が刀を鞘に納めたと同時に没がバラバラに崩れていく。すると、バラバラに崩れた切れ目からなにやら伸びたかと思うと真っ直ぐ巳神の方に向かっていく、没のくせに最後の足掻きかと琥珀は伸びたものが巳神に届く前に叩き切った。
    「お見事ですね」
    「……先生になにかあったら困るので」
    「いやー! 信頼関係が築けてますね!」
    巳神はどこか嬉しそうに笑いつつ琥珀の隣に来た、その笑みがどうみてもなにか企んでるようにしか琥珀には見えなかった。琥珀は思わず怪訝な顔をして巳神を見る。
    「……なにか企んでますか」
    「何も」
    そう言って琥珀を見てくる巳神に顔を逸らしつつ、そう言えば薬をそろそろ貰わないといけなかったと思い出す。丁度こうして巳神と会ったのだ、ついでだと思い話を切り出した。
    「あの、今から薬もらっていってもいいですか。討伐終わったばっかりですけど……」
    「えぇもちろん、あぁそうだ。怪我がないか見ましょうか」
    「いや結構です」
    「遠慮なさらず」
    遠慮などしていないのだが、と思いながらも巳神がぐいぐいとしてくるのに相変わらずだなこの人はと思いつつ薬を貰うために巳神の診療所へといくのであった。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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