Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 399

    ちょこ

    ☆quiet follow

    エガキナ

    よその子さんお借りしてます

    リインと琥珀が原稿を進めているカナタの為に買い出しをしていた時のこと。買い出しを終わらせ商店街を歩く二人だったが、リインが何かを見つけたからか琥珀の手を握って歩いていた琥珀の足を止めた。
    「リイン? どうした?」
    「琥珀! あれなんだ?」
    リインが指を指した方へ目線を向けるとそこには移動販売車が止まっていた。ちょうどその車はクレープとアイスを販売しており、女子高生や子供が買いに来ていた。
    そして、ただのクレープを売ってる訳ではなく、動物モチーフの可愛らしいクレープが売り出されていた。アイスの方も、フルーツ等で動物の目や耳を飾られていた。その中にウサギのクレープがあり思わず琥珀がリインよりも反応してしまう。
    「……リイン、あれ食べたいか? クレープっていうデザートなんだけど……」
    「え? いいのか?」
    「別にいい」
    ある意味リインをだしに使っているが、あのウサギのクレープはどうしても食べたい、だってかわいいから。すると、そんな二人に声をかける人物がいた。
    「あれ、琥珀くんにリインくん?」
    「あ、メリーさん……?」
    「あ! メリーだ!」
    その人物はメリーであった、リインはメリーに会えて嬉しいからかぱぁ、と顔を明るくさせる。その表情を見てメリーは嬉しそうに笑った。そしてリインの頭を撫でながら琥珀に聞く。
    「で、何してたわけ?」
    「晩御飯の買い出し、もう終わったけど」
    「あのな! あのクレープ食べるんだ!」
    「クレープ?」
    メリーは怪訝な顔をしてクレープの移動販売車をみた、そしてメリーは何かを見つけたからか、ハリネズミのデザインの財布を取りだしたかと思うと、二人の背中を押すように歩かせた。
    「俺が奢るから二人とも好きなの選びな」
    「え! いいのかー!」
    「え、なんで突然……。……あぁ、なるほど……」
    琥珀はメニューの中にハリネズミモチーフのクレープを見つけてメリーの行動に思わず納得した、ハリネズミを実際に飼うほどに好きな彼のことだ。買わないという選択肢はなかったのだろう、するとリインがあ、と声を出す。
    「カナタの分も買わないとな!」
    「それも俺がだす」
    「え、いいのか? そこまで……」
    「いいっていいって、おにーさんに任せなさい」
    メリーはそう笑うと本当に二人の分とカナタの分も買ってくれた、リインはクレープをメリーの手から貰って嬉しいからかはしゃいでおり、その様子を優しい眼差しで見つめつつ、リインの頭を撫でるメリー。そんなメリーを横目で見る琥珀。
    「……メリーさん、今日はありがと」
    「いいってもんよ」
    メリーにも琥珀にもお互いのニジゲンはいない、メリーが作画を担当した別の作品のニジゲンはいるのだが、同じくメリーが作画したというのに琥珀の隣にはニジゲンが現れたことがない。
    琥珀にとっては、メリーにニジゲンが居ないことにどこか寂しさを覚えていた、メリーの絵は素敵だと言うのに、なぜ彼のニジゲンは来ないのだろうか。そして琥珀の作品の挿絵はほぼメリーが描いている、ならもし、琥珀の作品からニジゲンが出たら、それは二人のニジゲンになるのだろうか、なんて遠く思う。
    どっちにしろ、メリーと琥珀にはニジゲンが現れていない、それはなんて──。
    「……寂しいな」
    「え、なんの事?」
    「……」
    メリーは琥珀の言葉の意味が分からなかったからか少し困惑した表情を見せた、声に出てしまっていたか、と琥珀はそれ以上何も言わずにリインの頭を撫でた。この場にいないカナタがとても羨ましい、なんて思いながら。
    「リイン、早く帰らないと溶ける」
    「あ、そうか! メリー! ありがとな!」
    「またお礼はちゃんとするから」
    「お礼とかいいのに」
    そう言ってメリーと別れた二人、ふと、琥珀はまた移動販売車に寄り持ち帰り用にアイスを一つ買った。リインはキョトンとした顔で琥珀に聞いてきた。
    「琥珀、それ自分で食べるのか?」
    「いや、渡す相手がいるから」
    そういって影をちらりと見たあと、カナタの家に帰るため急ぎつつ転けないように帰る二人であった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
    1309

    recommended works