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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    エガキナ

    よその子さんお借りしてます

    リインと琥珀が原稿を進めているカナタの為に買い出しをしていた時のこと。買い出しを終わらせ商店街を歩く二人だったが、リインが何かを見つけたからか琥珀の手を握って歩いていた琥珀の足を止めた。
    「リイン? どうした?」
    「琥珀! あれなんだ?」
    リインが指を指した方へ目線を向けるとそこには移動販売車が止まっていた。ちょうどその車はクレープとアイスを販売しており、女子高生や子供が買いに来ていた。
    そして、ただのクレープを売ってる訳ではなく、動物モチーフの可愛らしいクレープが売り出されていた。アイスの方も、フルーツ等で動物の目や耳を飾られていた。その中にウサギのクレープがあり思わず琥珀がリインよりも反応してしまう。
    「……リイン、あれ食べたいか? クレープっていうデザートなんだけど……」
    「え? いいのか?」
    「別にいい」
    ある意味リインをだしに使っているが、あのウサギのクレープはどうしても食べたい、だってかわいいから。すると、そんな二人に声をかける人物がいた。
    「あれ、琥珀くんにリインくん?」
    「あ、メリーさん……?」
    「あ! メリーだ!」
    その人物はメリーであった、リインはメリーに会えて嬉しいからかぱぁ、と顔を明るくさせる。その表情を見てメリーは嬉しそうに笑った。そしてリインの頭を撫でながら琥珀に聞く。
    「で、何してたわけ?」
    「晩御飯の買い出し、もう終わったけど」
    「あのな! あのクレープ食べるんだ!」
    「クレープ?」
    メリーは怪訝な顔をしてクレープの移動販売車をみた、そしてメリーは何かを見つけたからか、ハリネズミのデザインの財布を取りだしたかと思うと、二人の背中を押すように歩かせた。
    「俺が奢るから二人とも好きなの選びな」
    「え! いいのかー!」
    「え、なんで突然……。……あぁ、なるほど……」
    琥珀はメニューの中にハリネズミモチーフのクレープを見つけてメリーの行動に思わず納得した、ハリネズミを実際に飼うほどに好きな彼のことだ。買わないという選択肢はなかったのだろう、するとリインがあ、と声を出す。
    「カナタの分も買わないとな!」
    「それも俺がだす」
    「え、いいのか? そこまで……」
    「いいっていいって、おにーさんに任せなさい」
    メリーはそう笑うと本当に二人の分とカナタの分も買ってくれた、リインはクレープをメリーの手から貰って嬉しいからかはしゃいでおり、その様子を優しい眼差しで見つめつつ、リインの頭を撫でるメリー。そんなメリーを横目で見る琥珀。
    「……メリーさん、今日はありがと」
    「いいってもんよ」
    メリーにも琥珀にもお互いのニジゲンはいない、メリーが作画を担当した別の作品のニジゲンはいるのだが、同じくメリーが作画したというのに琥珀の隣にはニジゲンが現れたことがない。
    琥珀にとっては、メリーにニジゲンが居ないことにどこか寂しさを覚えていた、メリーの絵は素敵だと言うのに、なぜ彼のニジゲンは来ないのだろうか。そして琥珀の作品の挿絵はほぼメリーが描いている、ならもし、琥珀の作品からニジゲンが出たら、それは二人のニジゲンになるのだろうか、なんて遠く思う。
    どっちにしろ、メリーと琥珀にはニジゲンが現れていない、それはなんて──。
    「……寂しいな」
    「え、なんの事?」
    「……」
    メリーは琥珀の言葉の意味が分からなかったからか少し困惑した表情を見せた、声に出てしまっていたか、と琥珀はそれ以上何も言わずにリインの頭を撫でた。この場にいないカナタがとても羨ましい、なんて思いながら。
    「リイン、早く帰らないと溶ける」
    「あ、そうか! メリー! ありがとな!」
    「またお礼はちゃんとするから」
    「お礼とかいいのに」
    そう言ってメリーと別れた二人、ふと、琥珀はまた移動販売車に寄り持ち帰り用にアイスを一つ買った。リインはキョトンとした顔で琥珀に聞いてきた。
    「琥珀、それ自分で食べるのか?」
    「いや、渡す相手がいるから」
    そういって影をちらりと見たあと、カナタの家に帰るため急ぎつつ転けないように帰る二人であった。
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    osasimibontan

    DONE☆バパロカヴェアルの前日譚的なもの。
    先日頒布した同人誌の前日譚で、時系列でいうと、物語開始の一週間前です。本編を読まれていなくても読めます!!

    常連客の🏛️のことが気になりすぎて、話し掛けたいけど話し掛けれらずに悶々とする、店員🌱の話。
    本当は親書メーカーの画像で投稿するつもりが、長くなり過ぎたのでポイピクにしました。全年齢なので安心してくださいませ!!
    君に届くフローチャートは? 金曜夜、時刻は二十時。
     普段は十八時ごろから客足が増加する、このスターバックスコーヒー。
     しかし華の金曜日である今日、日々勤勉に働く社会人はバーやレストランで羽を伸ばすらしい。そのためか、この曜日だけは毎週二十時以降になると人が混みだす。
     とはいえ、ここの店舗は都心の駅だとしても、末端に配置されている地下鉄の隣にあるため、もはやその地下鉄を利用する者しか立ち寄らない。
     いつも空いていて余裕があり、混雑しても他の店舗に比べれば少し忙しいくらいだ。
     ここで働くには人によっては退屈で、時間の流れが遅く感じるとストレスに思う者も居るとは思う。
     だが、アルハイゼンにとってはこの環境がとても心地よい。
     その結果、三年間無理なくルーティンとして、このアルバイトを生活に組み込むことが出来たのだ。
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