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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
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    エガキナ

    よその子さんお借りしてます

    作り置きのおかず 原稿が一段落ついた琥珀はキッチンに立ち、料理を作っていた。自身のニジゲンであるフレイやリヒトが現れた事により、以前住んでいた部屋では狭いため、つい最近引っ越したのだ。引越し先のキッチンは広く、置くことのできなかった家電を並べる事ができていた。
    そんな中、自分の分にしては多めにおかずを作っていく琥珀。前からサクリの作画担当をしていたエリーに自分の作った作り置きを渡していたのだ、きっかけはなんだったか、サクリが"エリーのことを気にかけてくれ"と言ったからだろうか。
    エリーからしたら、自分のニジゲンを他の人に、つまり琥珀に組ませている状況のため、琥珀にとってエリーには返せない借りというものがあった。それにサクリが言ったこともあり、元から世話焼きなところのある琥珀からしたら、こうやって気にかけるのは当たり前だろうと思っていた。

    今日はエリーにリクエストを聞いていたため、肉じゃがと保存のきく和え物中心に作ることにした。肉じゃがは次の日カレーなりに出来る、毎回エリーは美味しいと言ってくれるため、作るこちらも作っていていい気持ちになる。
    食材を切りながら以前だったら創にも作っていたが、ここ最近はめっきりと作らなくなったと創から文句を言われていた。創の分も作っても良かったのだが、彼には料理の上手いカインがいる。わざわざ琥珀が作る必要はないのではと思い、創の言葉を無視して今に至る。
    「煮てる間に和え物を和えて……。あぁ、レンコン余ってたからきんぴらもするか」
    数時間後、自分らの食べる分とエリーに渡す作り置きを分けていく琥珀。エリーの方が多めなのは、灰純も食べると聞いていたからだ。もっと早く言ってくれればもう少し多く作ったのだが、と思いつつ粗熱がとれるのを待つ。
    エリーに作り置きを渡す時はいつもサクリにお願いをしていた。ふと、琥珀はサクリに渡すついでに彼が以前読みたいと言っていた本を思い出した。その時はリヒトが読んでいたため貸せれなかったのだ、その本も渡しておくかと思いつつ、粗熱が取れたのを確認してタッパーの蓋を閉めてこぼれないように袋に入れていく。そして琥珀は自身の影にノックした。

    「サクリ、お願いできるか」
    そういうと琥珀の影からサクリが出てきた、サクリはテーブルに置かれていた作り置きの入っている袋を見て呟いく。
    「……多くないか?」
    「使い切りたい食材あったしな。あ、これこの前の本。この紙袋に入れてる」
    そう言って小さめの紙袋に入れた本を渡した、サクリはお礼を言うとそのまま作り置きを持って、影の中に消えていった。琥珀は微笑みつつ、影に向かって呟く。
    「エリーさんによろしく」
    今日も美味しく食べてもらえればいいが、と思いながら帰ってくるであろう二人のニジゲンのため、食器を並べておく琥珀であった。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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