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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    返歌です

    ##エガキナ

    一筋の光 鈴鹿さん、僕、鈴鹿さんと初めて出会った時、鈴鹿さんのこと怖い人だって思ったんです。僕から見たら、琥珀さんより背が高くて、僕を見る目がどこか怖い……そんな風に思ってしまったんです。これは僕が怖がりなせいだったから、そう思っていたんでしょうね。あの時泣いてしまったこと、本当にごめんなさい。

     琥珀さんだけじゃなくて、鈴鹿さんを困らせてしまって、目つきが悪いからかな、って聞こえた小さい声に、僕は誤解をしてたんだって気づいたんです。
     謝りたくて、でも勇気が出なくてずっと物陰から見ていたこと、鈴鹿さんは知ってたんですよね。琥珀さんから『鈴鹿は優しくて、ちゃんと人を見る。自分の意思があって、尊敬する。だから、リヒトにもわかって欲しいかな』って言われたことがあるんです。ずっと見ていて分かってたんです、鈴鹿さんは真っ直ぐな人なんだなって。

     真っ直ぐで、まるでフレイみたい、って思ったんです。この人も、フレイや琥珀さんみたいに意思があって、眩しい人なんだって。鈴鹿さんが作品を描いている時、勇気をだしてしどろもどろになりながらも、謝った時、頭を優しく撫でて、いいよって言ってくれた時、心が安心したんです。

     その時、丁度描いていた絵に、とても惹かれたんです。それは綺麗な向日葵の絵だったから。鮮やかな黄色い花弁の向日葵が、青空に向かって綺麗に咲いていたから。これが鈴鹿さんの作品なんだ、って思ったんです。今思えば、あの絵は琥珀さんをイメージして描いてたんですね。創さんから聞いてしまいました、ごめんなさい。

     ずっと、その絵が忘れられなくて。僕も描いてみたい、って気持ちが芽生えてきたんです。でも、絵なんて描いたことなくて、鈴鹿さんに教えて欲しいって言うのも迷いました。でも、僕も描いてみたかったんです。鈴鹿さんが琥珀さんを見て向日葵の絵を描いたように、僕も何かを見て、感じて、描いてみたかったんです。

     鈴鹿さんから教えて貰って、僕は青空を描きました。僕にとって、大切な風景。その絵を見せに行った時に、鈴鹿さんから組まないかと言われた時はビックリしました。ビックリして、本当に僕でいいのか、言葉に詰まって、考えもぐちゃぐちゃになって……。
     けど、僕は決めたんです。絶対に鈴鹿さんを守りたいって。でも、僕はまた弱虫になって泣いてしまうかもしれない。守るって言ったのに、足を止めてしまうかもしれない。

     ……え、僕が前を向いて進むまで花でも数える……? ふふっ、ならその花を沢山集めて、花束にしたいです。その花束は鈴鹿さんにプレゼントしますね。貴方に持って欲しいなって。

     ……今度は星を数えるんですか? 星を数えて、太陽を見つける? そして、その先の道を見る……。……すごく心強いです。まるで、フレイと旅してるみたい。僕の足跡が残るのなら、鈴鹿さんの足跡も残りますね。
     あぁ、太陽の光の先へ、歩みましょうね。今の僕は小さな光です。小さくて、弱くて、淡い光かもしれない。けど、鈴鹿さんが、貴方が隣にいてくれるのなら、僕はもう弱い光じゃないんだ、って思えるかもしれなくて。

     だから、僕は。

    「貴方にとって、一筋の光になります」
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    ちょこ

    DONEよそのこさんお借りしてます
     倒された落武者を見て終わった事を察した、里は刀を仕舞うと、燕志の元へ行く。まだ後ろ姿でしか見れてないが、息が上がっているのか肩が上下ゆっくりと動いているのが分かった。里は小走りで走ると、燕志に声をかけた。
    「えーじ……」
     里の声に気づいたのか、燕志が後ろをむく。怪我をしない日はないのではと言うほど、燕志はよく怪我をする。今もこうして、腕を斬られたのか一部服が血で滲んでおり、そこだけではなく他の所も怪我をしているのが見て分かった。これは看護班の所に連れていった方がいいな、とそう思った矢先に、燕志から唐突に抱き上げられた。
    「え、えーじ下ろして……」
    「……」
    「……えーじ……」
     これが初めてではなかった、落武者との戦闘が終わっても昂っているのか分からないのだが、こうして里の事を抱き上げるのだ。里としては、自分を抱き上げるより治療しに行って欲しいのだが、強く拒絶してはいけない気がして、あまり抵抗出来ないのだ。先程のように、一応下ろしてと言ったが、降ろされたことは無い。そうしているうちに、燕志は里を抱き上げたまま歩き出した。このまま看護班の所へ行くのだろう。
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