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    ナナシ/ムメイ

    @refuge774 @mumei_774
    ゲッター(漫画版と東映版中心/竜隼)書いて一旦投げる場所に困ったのでここに。推敲したのはpixiv(https://www.pixiv.net/users/1604747)に。■→推敲格納済
    なにかあればましまろにどうぞ↓
    https://marshmallow-qa.com/refuge774

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    ナナシ/ムメイ

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    アニアク。本編開始前の隼人とカムイ。
    ①→②の後に書き足してまとめられたらいいなと思いつつ目処が立たない。

    アーク君にはなんで口があるんだろうなぁって思った時に、番組違いだけど某バサラさんの「口がなきゃ歌えねえだろ」を思い出して。

    ■ RISE ON GREEN WINGS ②「……どうして、この機体にだけは口があるのですか」
     消化器官を持たない以上、口という機能など無意味なはずのロボットにそんな無駄な機構を付けるなんて、非合理的では無いのですか。

     はじめてゲッターアークと引き合わされた時、自分は臆面も無くあの人にそう聞いた。
     格納庫に鎮座するゲッターアークは、他の機体とは異質に思えた。人類が所有する中で最も戦闘力を擁する兵器という以上に、どこかそら恐ろしくも感じられ、それがそんな言葉となって口をついたのかもしれなかった。
     一緒に並んでアークを見上げていたあの人は自分のそんな言葉に一瞬微かに笑みを浮かべ、すぐにいつもの表情に戻った。

    「お前らしい疑問だな。
     だが、残念ながら私はその質問への回答を持ち合わせてはいない。これは私の設計した機体では無いからな」
     そう話す神司令に目をやれば、なにか思い出すような顔からぽつりと声が聞こえた。
    「早乙女博士は何を考えていたのか……俺にもわかりきれはしない」
     ……この人は、神さんは、案外わかりやすいところがある。すらりと切り替わる一人称はその典型例だった。
     ――今にして思えば、そうした不意に見せる「彼自身」の姿に思うところがある人間は多かったのかもしれない。
     そんな事を感じていれば、気を取り直したように言葉が続いた。

    「攻撃手段の為、とするにはあまりにも非効率的だと私も思う。
     なんとしてでも敵に食らいつくという心境の表れ……もしくは、そうだな……会話をするため、かもしれんな」
     ……そうであればいい、という私の身勝手な思いかもしれないが。
     そう呟き俯きながら僅かな苦笑めいたものをもらす。その時の自分には、どうしてそんな反応を取られるのかわからず、何を返していいかも知らず、ただ新たに湧いた疑問を投げかけるしかできなかった。

    「会話? 何とですか?」
    「さて、何とだろうな」

     間髪入れず、挑戦的な薄い笑みを浮かべた目線と共に返された言葉に「自分で考えろ」と言われていることはわかった。それにどことなく不満を覚えた自分はまだまだ子供で、つい生意気な事を言った。
    「……貴方にもわからない事があるのですね」
    「買い被りすぎだな。私が知る事はあまりにも少なすぎる……何もわからんさ」

     俺も歳を食った……答えは探し切れないだろう。もし知りたいのならお前が代わりに見つけてくれ、カムイ。

     見事な、いっそ美しい白髪を靡かせるあの人は、時折思いもよらぬ長い年月を生きたように思えるような事があった。アークを見上げながらそう話したその時もそうで。
    「貴方は」
    「?」
    「……たまにひどくロマンチストですね」
     幾度となく厳しい現実に向かいながら、それでもとそんな願いのようなものを手渡してくるこの人にはそんな言葉があっているような気がした。
    「そうか、そんな事ははじめて言われたかもしれんな」
     珍しく少し眉を上げ、驚きのようなものがうっすらと見える表情でそう言い、あの人はこちらに向き直った。しっかりと合わされる目に気を引きしめる。

    「……カムイ。ぶつかり合う事を恐れなくていい。
     言葉すら時には暴力となる。俺たちは生きている限りどういう形であれ力を振るっているには代わりなく、できるのは自らの理性で制御するという事くらいだ。
     ただ争いを避けたいがために全てを押し込め相手の言葉に頷き続けることも、奴隷となんら変わりない。
     ……お前にはそのような生き方をして欲しくは無いと思っているよ」
     優しく肩に置かれた手のひらは、その時には大きく思えた。淡々と語られる言葉に感情は多くこもっているようには聞こえなくとも、それがあの人の常だった。
    「言葉をかわさずに、もしくは他の表現手段も無しに、意思を伝え理解し合えるなど、個として生きる俺たちには幻想に他ならない……いや、願望か。
     だから、不必要に恐れなくていい」
     ぽんともうひとつ肩を叩き、話は終わった。
    「……説教くさくなってしまったな。年寄りの長話だ」
     そう苦笑したあの人が、最後に自分へ向けて言った言葉は、よく覚えている。

     カムイ。
     いつか、もしお前とぶつかり合う日が来たら、俺は手を抜かないぞ。

     あの人は、ロマンチストで、繊細で、現実的だった。とても。
    『いつか』をまるで知っていたように。

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    ナナシ/ムメイ

    DOODLEアイサガ軸のチェンゲ竜隼。バレンタインとかホワイトデーとかの時期を盛大に逃したけど今出さないと完全に忘れるだろうので。
    適当に色々ぼかしてあるので、「アイサガ隼人の好物はエネルギーバー設定」だけ知ってればチェンゲで読めると思います。(そもそもチェンゲ本編は再会してから時間無さすぎでこんな話やれるはずないのは置いといて)
    好きにしたいだけ今日は元の世界で言うところのバレンタインデーだかなんだか、らしい。
    そんな習慣がこっちにもあるのかと不思議になったが、恋人やら家族やらへの感謝の日みたいなもんがあるって事は、誰かに感謝とか好意を伝えたい人間がそれなりにいたって事だろうし、悪くねぇと思う。

    女からチヤホヤされたいか、と言われれば、性別どうのじゃなく好意を貰えばそりゃ嬉しい。が、好意のフリだけしたご機嫌取りだの媚びだのは昔から遠慮願ってたくらいには興味がねえし、いっそ煩わしい。口にこそ滅多にしねえが。
    もし、愛情の形とか貰えるなら、大事に思う相手からだけで良いし、なんなら貰うより送る方が性に合ってる――それが誰か聞かれたら困るが。

    コートのポケットに突っ込んだままのエネルギーバーを思い出して軽く眉を顰める。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLE1本目→寒すぎて五半をくっ付けたかった。(動機に邪念しかないがまた銀婚式夫婦)
    白狐の毛皮は秋野さんが前に書いたネタから拾いました。手入れすれば長持ちするんだそうで。
    羽織は戦国時代からとか調べはしたけどなんか違ってるかもしれない。

    2本目→でっかーい五右衛門がちっちゃな柘植櫛摘まんでにこにこ半蔵の髪すいてたら可愛いなって

    (言葉遣いは元が割と現代風混じってラフなので細かくやってません)
    冬の五半╱ぬばたまの動物というのは人が思うより頭が良い。
    息も白む冬の最中、いつの間にやらするりと入り込んだ猫が書き物机の隣に置いた火鉢に背を着け丸まり、ごろごろと喉を鳴らしていることなどもままある。

    しかしまあ、逆に時折、人であっても動物より頭がよろしくないのではないか、と思う時もある。
    半蔵は暫し席を立った間にどこから乗り込んで来たやら、火鉢の傍で身を縮めていたそれに溜息付きつつ呼びかけた。

    「……五右衛門」
    「なんだァ?」
    「冬の間は山越えが危のうてかなわぬから、滅多に来るなと言うたじゃろう」
    熊かと思うて背筋が冷えたわ、と半蔵は帯に忍ばせた短刀を再びしまいながら呟いた。火鉢の前に黒い毛皮の小山が見えた時には本当に熊かと思い一瞬肝を冷やしたのだった。
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    ナナシ/ムメイ

    DONEネオゲ本編後竜隼。
    あの世界の竜馬はどうして研究所離れて、二人は五年間何考えて過ごしてあの後どうしたんだろうとか。

    ネタとしては粗方見終わった直後にはあったんですが、データ二回飛ばした(主な理由)り、書こうとしては原作と根本的な軸や核が色々噛み合わなさすぎることに悩んでこんな時間かかり……。
    原典周りから色々設定引っ張りながらネオゲの本編内容ある程度組み込んでるつもりです。
    ■ もう一度、何度でも五年、という月日は短かったのか、長かったのか。

    ……さっぱりわからねえな。なにもかも。
    そう胸の中で独りごちながら、竜馬は縁側で一人煙を燻らす隼人を眺めた。
    黒いスラックスに白いワイシャツ。ネクタイが外されて見える首元に、今はあの十字架の鎖も無い。

    恐竜帝国の再侵攻、そして六年近くに渡っての戦いの決着からしばし。
    あの日、あの瞬間、中天で輝いていた太陽の代わりのように月が静かに秋の夜闇を照らしていた。
    山中にあるこの烏竜館は、今は自分達以外に人もおらず、まだ手入れの行き届いていない庭の草むらからは澄んだ虫の声が響く。
    長い脚を持て余す様に片膝を立てて縁側に腰を引っ掛け柱を背に寄り掛かる隼人の姿に、竜馬は不意にいつか早乙女研究所のバルコニーで手摺に腰掛けていたその姿を重ねた。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLERe:ハニー小ネタだけど竜隼。そういえば二十周年なのかと気付いたので、記念的に。
    資料未所持で本編だけ見て書いてるのでなんか違っても許して。

    映像や脚本も良かったし単純にポップでキュートでビビッドで派手で外連味があって面白かったけど、「ダイナミック漫画作品における戦闘シーンのお顔これだー!!」感があってそういう所もとても好きです。
    今度こそ二人共に並んで生きてくれ、みたいな祈りを感じるところも。
    ■ CROSSING《Re:ハニー》前半→ハニーとなっちゃん
    原作は漫画版しかきちんと見てませんが、例えご都合主義でも違う世界と人々であってもあの終わり方は嬉しかったです。
    「友」は少なくとも石川ゲッターロボでは本当に愛した存在にこそ向けられる言葉なので、そのニュアンスで。
    後半→「早見」と「誰か」
    説明めんどくさいから極端に簡単に言うと、Re:ハニーはハニーだったけど同時に石川ゲッターロボだったし、早見は竜馬寄りで隼人混じってたよね?って前提で、なら早見にも相方いてもおかしくないよね?っていう。


    =====


    「あのね、なっちゃん」
    「なに、ハニー?」
    「えへへ、んーん、呼んでみたかったんだぁ」
    「なによ、にまにましちゃって。ほら、片付け終わってないじゃない」
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