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    amgoenir

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    4/1 スモ受けワンドロワンライ
    ロスモ 現パロ タンデムデート

    #ロスモ
    rossmo

    お題「桜」(3/18のお題) 「薄桜」月が雲の合間から覗く夜のこと。ローはスモーカーの愛車に跨ってささやかなデートを楽しんでいた。ロー専用になったヘルメットを被って、インカムを繋げて、仕事の話や夕食の話、昨日見たテレビの話をしながらお互いの体温を感じる。
    「そういえば、明日からしばらく雨らしい」
    困り顔のアナウンサーを思い出した。雨に伴い、また寒波がやってくるという。しばらくは気温差と気圧との戦いになるかもしれない。
    「週末は?」
    「雨。花見はキャンセルだな」
    「バイクのメンテでもするか」
    「車出して映画見に行くってのは?」
    「メンテ終わったらな」
    いつも通りの会話に、少しだけ甘さを加えたような会話が続く。それが心地よくて仕方ない。
    「雨で桜が散る前に見とかねェか?」
    「酒が飲めないから却下」
    「おれが押してやるよ。右曲がれって」
    「お前に預けるくらいなら自分で押して帰る」
    バイクが右に傾き、コンビニの駐車場に入る。メットを外して、ここから近い公園はどこか話し合う。買い物かごの中に酒や菓子が積まれ、期間限定の桜餅や三色団子を放り込んでく。
    「いい感じの桜並木があっただろ?あそこ通った先に小さい公園があったはずだ」
    「わからん。案内頼んだ」
    会計を済ませ、またバイクに跨る。
    「どっちだ?」
    「左だ」
    そうは言ったもののローも記憶があやふやだった。辿り着けるか怪しいところだが、花見なんてのはこの時間を長引かせるための口実にすぎないのだ。
    「これ右か?」
    「ん? ああ」
    「てめェ道知らねぇだろ。右は行き止まりだ」
    思ったよりも早くバレた。スマホで検索をかけようにも公園の名前なんか知るはずもなく、適当な場所を目的地にして道案内を再開する。行先不明のデートはまだまだ続きそうだ。
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    amgoenir

    DONEアイスバースロスモ。去年書いたやつを修正したやつです。死にません。
    そしてまた、二人は出会う。その日はうだるような暑さだった。ジュースに入った氷も一瞬で蒸発してしまうような、そんな日だった。

    「スモやん冷てえ。最高」
    ベタベタと男が男に張り付いていた。まさに地獄絵図。たしぎはドン引き。スモーカーは青筋を何本も立て拳を握り、ドカドカ殴りかかっていた。海兵の汗で沈没しそなほど異常に暑い中、冷たいと言われた男は汗ひとつかいていなかった。
    スモーカーは、体温が異常に低い体質をしていた。世間ではそれをアイスと呼ぶ。アイスは数千人に1人の割合で生まれる珍しい人間だ。気温に左右されず汗もかかなければ凍えもしない。生まれた時から低体温を保ち続ける。そんな体質だ。そして対となるジュースと呼ばれる体質がある。こちらは数万人に1人生まれるかどうかというアイスよりも希少な人間だ。ジュースは普通の人間とほぼ同じ。しかし決定的に違うのは、恋愛を封じられたことだった。ジュースは特定のアイスにしか恋心を抱けない。しかしそのアイスと結ばれた時、アイスは恋という熱で溶けて無くなってしまう。ジュースはその時初めて、自分がジュースだと自覚できる。出会ったが最後、永遠にひとつになることの無い悲しき運命を背負っていた。
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