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    uzn_10310903

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    支部にあげた『散る夢見草を掬す』の別バージョン

    記憶なし悲×記憶持ち宇を支部にあげたのですが、記憶もち悲×記憶なし宇も話の流れは同じで試しに書いたので途中までですが供養。










    最近、よく同じ夢を見る。前世で目が不自由だった私が未練がましく忘れることができなかった願い。愛してやまなかった彼との約束。いつからかはとうに忘れてしまったが、私にはかつての人生の記憶がある。鬼狩りをし、人を守り、1人の男を愛した記憶。私は今でも記憶の中の彼を愛している。きっと彼も生まれ変わってどこかで生を受けていると信じて生きてきた。
    朝飯を寄越せと起こしにきた飼い猫を抱え上げ、寝起きをぼんやりする間も無くベッドを後にする。自分の朝支度もしなくては。今日は新年度が始まる前の出勤日……確か新任の教員が来るはずだ。名前を『宇髄天元』、かつての恋人と同姓同名。期待しないわけがない。猫に食事を与え、期待に膨らむ胸を落ち着かせるようにコーヒーを啜った。

    職場である高校までは最寄駅から電車で15分、更に歩いて10分ほど。駅から学校までは桜並木の道を歩く。今年も綺麗に咲いた。
    花見も兼ねてゆったりと歩いていると、ふと自分の少し前を歩く長身の男が目に入る。私より少し低いくらいだろうか、周りよりはずっと高いすらりとした後ろ姿。太陽の光で煌めく銀の髪を束ね、スーツを着たその男とはどうやら向かう方向が同じらしい。何故かその銀髪から目が離せない。一定の距離を保ちながら職場までの道を歩いていると、やがて男の足が止まった。偶然にも目的地は同じだったようだ。

    「うちの学校になにか御用だろうか」

    正門の前でぴたりと足を止めたその男に後ろから声をかけた。校舎を見上げていた彼はぴくりと反応を示しゆっくりとこちらに振り返る。気怠げな表情から一転、すぐに微笑みを浮かべて私を見据える。揺れる銀の髪に柘榴色の瞳、整った顔立ちも相まって、その男はとても美しい風貌をしていた。

    「あー……今年度からお世話になります」
    「ああ……新任の」
    「美術の宇髄です」
    「一年主任の悲鳴嶼だ。中に入らないのか」
    「ここ母校なんで校舎が懐かしくて、つい」
    「成程……」

    平和な世の中に暮らしている為にかつて秀でていた気配を察知する能力は衰えてしまったが、声を聞いて確信した。彼は『彼』だ。ようやく出会えた。嬉しさに緩みそうになる頰に気合を入れて引き締める。
    母校だと言うので案内は御節介かとも思ったが、立ち話もなんだからと職員室まで連れ立って行くこととなった。少し話しただけだが、きっと生徒にも好かれるいい教師だろうと直感でわかる。あまり話すのが得意ではない私とも上手い距離感で話してくれるのが心地良い。そんな所も昔と変わらない。

    「……宇髄先生」
    「先生に先生って呼ばれるのはくすぐってぇんで宇髄、でいいですよ」
    「では、宇髄。私は君と会ったことがあっただろうか…」
    「なんでそう思うんです」
    「なんとなく、だ。君のような美丈夫、知り合いであればきっと忘れないだろう……」
    「ふはっ、お褒めに預かり光栄です。うーん、初対面だと思いますよ!」
    「……そうか」
    「……悲鳴嶼さん?」
    「なんでもない。……着いた」

    相手が初対面だと言えば自分たちは初対面なのだ。初めて顔を合わせた瞬間に感じた不安は現実となった。もともと私は表情に出すタイプではないが宇髄に動揺が伝わってしまっていたらしい。それを隠すようにちょうど到着した職員室の扉を開けた。宇髄に先立って中に入り、同僚たちと挨拶を交わす。

    「はよっす、悲鳴嶼さん」
    「おはよう、不死川」
    「不死川……?」

    私の後をついてきていた宇髄が片眉を上げて背後から顔を出した。

    「不死川って不死川実弥?」
    「あ?なんだァ……お前、宇髄か?」
    「よぉよぉ、久しぶりじゃん」
    「……知り合いか」

    説明を求めて視線を向ければ、中学の同級生であったことに加え「昔の悪ガキ仲間ってとこっすね」と宇髄の形の良い唇が弧を描いた。不死川は歴史担当の煉獄とも今世でも旧知だと言っていたから、3人は幼馴染なのだろう。不死川も煉獄も私と同じく記憶を持っている。宇髄には記憶がないと何故言ってくれなかったんだと言いたくなったが、顔を合わせた反応を見るに『同級生の宇髄』と『今年赴任してくる宇髄』が不死川の中でイコールではなかったらしい。そんな馬鹿なと心の中でため息をついた。

    その日の夜、煉獄の発案で急遽開かれた小規模の飲み会の帰り道。またしても方向が同じだった宇髄と帰路についた。盃を交わして私を含む同僚皆とすっかり打ち解けたらしい。素晴らしい対人能力だと思う。口下手な上、この巨躯も手伝って怖い印象を持たれがちな私へも次から次へと話題が飛んでくる。

    「悲鳴嶼さんどこまでです?」
    「次の駅で降りる」
    「まじで?俺も同じ駅。どっかで会ってたかもなァ」

    そう言ってヘヘヘッと軽快に笑う好青年に私もつられて笑みがこぼれた。記憶以外は前世のままの彼がとてつもなく愛おしい。

    「今度この辺で飲みに行きましょ!俺あっちなんで、また!」
    「ああ」
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    MOURNING支部にあげた『散る夢見草を掬す』の別バージョン記憶なし悲×記憶持ち宇を支部にあげたのですが、記憶もち悲×記憶なし宇も話の流れは同じで試しに書いたので途中までですが供養。










    最近、よく同じ夢を見る。前世で目が不自由だった私が未練がましく忘れることができなかった願い。愛してやまなかった彼との約束。いつからかはとうに忘れてしまったが、私にはかつての人生の記憶がある。鬼狩りをし、人を守り、1人の男を愛した記憶。私は今でも記憶の中の彼を愛している。きっと彼も生まれ変わってどこかで生を受けていると信じて生きてきた。
    朝飯を寄越せと起こしにきた飼い猫を抱え上げ、寝起きをぼんやりする間も無くベッドを後にする。自分の朝支度もしなくては。今日は新年度が始まる前の出勤日……確か新任の教員が来るはずだ。名前を『宇髄天元』、かつての恋人と同姓同名。期待しないわけがない。猫に食事を与え、期待に膨らむ胸を落ち着かせるようにコーヒーを啜った。

    職場である高校までは最寄駅から電車で15分、更に歩いて10分ほど。駅から学校までは桜並木の道を歩く。今年も綺麗に咲いた。
    花見も兼ねてゆったりと歩いていると、ふと自分の少し前を歩く長身の男が目に入る。私 2093

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    MAIKINGカップリング100の質問(後半)
    えちちなの
    80までで脳みそがオーバーヒートしたので書けたとこまで
    51 貴方は受け 攻め
    「う…受け…」
    「攻」

    52 どうしてそう決まったの
    「まあこの見た目だし」
    「気がついたら抱かれてた……」

    53 その状態に満足してる
    「もちろん。可愛い善逸が見れて大満足」
    「……」
    「善逸、もしかして満足できてない?」
    「……っしてます……」

    54 初エッチはどこで
    「ねえ、こんな生々しい質問までほんとに答えるんですか?」
    「せっかくだしな。答えられないことには答えなければ良い。初めて抱いたのは俺んち」

    55 その時の感想を・・・・
    「黙秘権を行使します」
    「すっげえ可愛かった。言葉では表現できない」

    56 その時、相手はどんな様子でした
    「初めてなのにめちゃくちゃ感じt「わーーーーっ!」うるせ(笑)」
    「ダメ!!やめてください!!恥ずかしくて死んでしまう!!」
    「死んじまうのは困るなぁ(笑)なぁ、俺は?どうだった?」
    「もう忘れましたっ!!(あんなに余裕のなさそうな顔忘れられるわけないじゃん……)」

    57 初夜の朝、最初の言葉は
    「え、『おはよ』?」
    「お前寝起きぼーっとしてるもんな。はっきり目が覚めてからがうるさかった(笑)」 2533