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    hina_labo

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    hina_labo

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    Dom/Subユニバース設定の安コ絶対可愛い!!と思って書いてみましたが、安室さんが熱を出して寝込んでいるコナン君のお世話をしているだけになったような…出直してきます!!
    (※コナン君がSubなのはまだ気づいていません)

    #安コ
    cheapChild

    (はぁ、情けね……)
     この体になって風邪で寝込むのは何度目だろう。昨日の夕方から体がだるいなと思い昨晩は早めに布団に入ったが、今朝目が覚めると体調は昨日より悪化していた。発熱と頭痛で頭がぼんやりする。熟睡できずにウトウトしているとトントンとドアを叩く音が聞こえた。
    「こんにちは、コナン君。入ってもいいかな?」
    「安室さん、なんで……」
    「今朝蘭さんにコナン君のこと聞いてね。お昼はまだ食べてないよね? 卵がゆ作ってきたからよかったら食べて欲しいな」
    「ごめん、安室さん。食欲ない……」
    「とりあえず、一口だけでいいから食べてみて、ね?」
     食欲がないと言ったくらいで簡単に引き下がるような男ではない。コナンは仕方なく重たい体をノロノロと起こすと、安室は左手で子供の体を支えながら右手のレンゲでおかゆを掬いふうふうと軽く冷ますとコナンの口元へ持っていく。
    「おいしい?」
    「……ん」
    「そう、いい子だね。もう一口食べられそう?」
    「ん、ちょうだい」
     一口、一口食べる度にいい子だねと頭を撫でてくれる安室に、コナンは自然と食が進んだ。
    「コナン君、無理はしなくていいよ。残ったら僕が食べるから」
    「ん、もう一口」
     さすがに全部は無理だったが、半分ほど食べたところでコナンのお腹はいっぱいになった。
    「よく頑張ったね、コナン君。あとはぐっすり寝たらきっと元気になっているよ」
    「……うん」
     優しく頭を撫でてくれる温かい手に安心したように目を閉じたコナンはそのまま深い眠りについた。


    (あ、楽になってる……)
     寝る前まで感じていた倦怠感や頭痛が嘘のように、すっきりとした目覚めにコナン自身が一番驚いた。
    (安室さん、まだポアロにいるかな……)
     体調が戻るとコーヒーが飲みたくなった。出来ればインスタントではなく安室が淹れてくれたアイスコーヒーがいい。すぐ下だからいいかとパジャマに上着だけ羽織って階段を下りる。窓からそっと店内を覗いてみると安室の姿を見つけてほっとした。
    「コナン君? ダメじゃないか。まだ寝てないと」
    「その、のど乾いちゃって……安室さんのアイスコーヒー飲みたいな。ダメ?」
     カランカランという音と共に現れたのは数時間前に食欲がない。と言ってお布団から起き上がるのもしんどそうにしていた子供。慌てて駆け寄ると、コナンは遠慮がちに安室のアイスコーヒーが欲しいと告げる。その表情からは体調不良によるつらさは見られなかった。
    「ちょっとじっとしててね」
    「う、うん」
     安室に言われた通りじっとしているとそっと抱き寄せられておでこがこつんと触れる。
    「うん、熱は下がったみたいだね。でもまだ外を歩いたらダメだよ。アイスコーヒー用意するから部屋で待ってて」
    「うん、ありがとう」
     いい子だね。と頭を撫でられ階段を登る子供からは音程の外れた鼻歌が聞えてきた。
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    hina_labo

    DONE小五郎のおっちゃんとコナン君のコンビも好きなので、映画の中でアニコナみたいな面倒見のいいおっちゃんが見たい!!
    というわけでコミック20巻の奇術愛好家殺人事件でもしも2人がロッジへ戻らずにおっちゃんがコナン君におかゆを作ってあげたら…というSSです。
    ここ数年は哀ちゃん庇って怪我したり酔いつぶれたりぎっくり腰になったりで途中離脱が多かったので今年は大活躍しそうで楽しみです!!
    おかゆ「んじゃ、俺はかゆを作ってくるから着替えておとなしく寝てろよ。あ、脱いだ服は布団の横に置いといていいぞ。後で洗濯しとくから」
    「はーい…」
     脱いだ服を洗濯籠に持って行くくらい一人で出来ると言いたいが、正直熱のせいで歩くのもだるい。こんな時くらい小五郎の言葉に素直に甘えてもいいだろうと脱いだ服は畳んで小さな布団に潜り込んだ。
     車の助手席に座っていただけなのに、風邪のせいだろうか。布団で横になっていたらいつの間に眠ってしまったらしい。うとうとしているとトントンとドアを叩く音と出汁のいい匂いで目が覚めた。
    「ん…らんねえちゃん…?」
    「悪かったな、蘭じゃなくて。かゆ出来たけど食えそうか?」
     ついさっき蘭をコテージへ送って戻って来たばかりなのに、ついいつものくせで蘭の名前を呼んでしまった。正直空腹は感じないが少しでも何か胃に入れないと薬が飲めない。体を起こしてコナンは小さく頷くと、小五郎は土鍋の蓋を開けてお椀におかゆをよそってくれた。
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