RPGパロ86プレ〜取り戻せ！清き青の世界〜第3話「天鬼山」シビトの開発者である男と戦いとなったが、なんとか切り抜けた86プレ一行。古文書に書かれた青き城を復活させる為、それに必要なアイテムの材料を集めに、一同は天鬼山へ訪れていた……
プレ「ここが、天鬼山……？」
08「随分と静かな場所だね」
10「なんか、ツノが折れてる鬼ばっかりだな……」
13「……」
鬼達「……(ササッ」
13「どうやら、よっぽど人間に酷いことをされたみてぇだな」
55「逆の印象だけど……この世界ではそうみたいだね〜」
10「えっと、天鬼のトリデって所に行きゃいーんだよな？その前に装備整えときたいな〜」
プレ「お店はあるのかしら。少し買い物していきましょう。道中の魔物を倒した時にお金がいくらか手に入ったし」
55「そういうとこはちゃんとしたゲームなんだね」
08「あと、これは……」
13「何だそりゃ、石？」
プレ「それは魔石と言って、魔法の力がこもった石よ」
10「魔法の力がこもった石！？」
プレ「魔力と引き換えに、零夜みたいにスキルで魔法を覚えていなくても魔法が使えるの。色によって属性が分かれてるのよ」
55「へー、そんなのがあるんだね。っていうかプレイヤー、よく知ってるね？」
プレ「なんでか、この石を見た瞬間頭に流れ込んできて……」
13「古文書の時もそうだったが……お前改竄でもされてんのか？」
プレ「わからないけれど……とりあえず、こっちの赤いのは火の魔石、こっちは雷の魔石ね。アタリとマルコスもさっきレベルが上がって魔力が少し増えてるから、使えると思う。はい」
10「おぉー！！これで戦術が広がるな！」
55「魔法が使えるって思うとなんかワクワクするね！」
プレ「じゃあ、お店を探しましょうか」



鬼「あ……た、旅人さんですか？珍しいですね……何も無いですが……よ、よければ、どうぞ」
プレ「あら、これは金棒かしら？」
10「ガチの金棒だ！すげー！持ってみてもいいか！？」
鬼「は、はい、どうぞ」
10「ぐ……うっ……！！」
55「持ち上がってないよアタリ」
10「うる、せー……！！」
13「ほれ、貸してみろ。……よっとぉ。鎌よりちょっと重いくらいか？」
08「おぉ、さすがだね」
プレ「その筋肉、飾りじゃなかったのね〜」
13「おい！失礼だぞ！」
10「むー……オレもいつかサーティーンみたいになってやるからな！」
13「へいへい、頑張れ少年(わしゃわしゃ」
プレ「あの、この金棒くれるかしら。あと他に何か武器はある？」
鬼「ふ、普通の剣なら……これでいかがでしょう」
10「これなら振れる！貰うぜ！」
55「あ、ならお金使い切っちゃうね。僕はいいや、代わりに魔石で戦うよ」
鬼「……」
08「どうかしたかい」
鬼「いえ……貴方達は人間なのに、私達を虐げたりしないのだなと」
プレ「それをすることに何の意味があるの？寧ろそんなことをしている人がいるのならシバいてあげるわ！貴方達だって、普通に過ごしたかっただけなのでしょう？」
鬼「……鬼のツノを奪われてしまって、私達にはもうなすすべはありません。人間に従うしかない……この山でひっそりと生きていくしかないのです。逆らわぬように……」
5人「……」
鬼「貴方達のような方に出会えて、何だか嬉しくなりました。ありがとうございます。よかったら、近くに宿屋があるので泊まっていってください」
08「あぁ、必要ならそうするよ。ところで、天鬼のトリデにある銀の泉を知っているかい」
鬼「銀の泉ですか……まさかそちらに……？」
10「おう！銀の泉の水が必要なんだ！」
鬼「や、やめておいた方が……あそこには恐ろしい泉の主がいるのです……天下丸……今この山で一番強い鬼でも敵わない相手です」
55「大丈夫、僕達強いから。あ、そういえば泉の水を組むアイテムがないね」
プレ「確かに！？」
13「頭から抜けてたな」
08「最悪、僕が浮かせて……」
鬼「……良ければこれを使ってください」
10「えっ……ガラスのツボ？いいのか？」
鬼「はい。人間への誤解を解いてくれたお礼です」
プレ「ありがとう。優しいのね」
鬼「ふふ。こんな穏やかな気持ちで人間と会話出来たのは久方ぶりです。ですが、本当にお気をつけて」
10「ありがとな！ぜってー倒してくる！」





プレ「ここが鬼のトリデ、ね」
08「……敵性反応を確認。泉の主だろうか」
10「とにかく行こーぜ！剣もあるし、今は負ける気しねー！」
55「油断しないようにね」
13「うっし、とっとと終わらせるかぁ」



プレ「あら……道が別れているわ」
55「どうしよっか」
10「二手に別れるか？」
プレ「どう別れましょうか……」
13「んじゃ、俺様とマルコス、アタリくんと零夜と相棒でいいんじゃねぇか」
55「どういうわけ方？」
13「やる気の有無」
55「いや意味わかんないし！」
プレ「ま、まぁとりあえずそうしましょうか。じゃあ私達はこっちに行くから、マルコスとサーティーンは上をお願い」
55「わかった、気をつけてね」
13「ちょっくら行ってくるわァ」
08「では、僕達も行こうか」
10「おう！」



プレ「！ ここって！」
10「銀色の水だ！ここが銀の泉か！？」
08「……そのようだね。泉の主に見つかる前に、さっさと水を汲んでしまおう」
プレ「それがいいわね！でも……」
10「崖になってるな……なんかロープとかでツボを縛ってとかしねーと無理かも……」
08「貸して」
プレ「え？うん」
08「……」
10「うわっ！？ツボが勝手に動いた！？」
08「この位はお手の物……っ！？」
バッシャアンッ！！
プレ「きゃっ！？」
10「うわっ！？」
08「来たか……！」
泉の主「グオオオオオオ！！！！！！」



第4話へ続く