恋するKMO『ごめんね。私、神尾くんとはお友達のままでいたいの……』
そう言い、神尾からのラブレターを突き返すあの子の姿が焼き付いて離れない。
神尾は、ある女子に想いを告げたのだ。しかし結果は惨敗だった。
そもそも恋愛対象として見られていなかった……。自尊心の高い中学生男子としてこれほど屈辱的で虚しい結果などあるだろうか。
しかし、純情な神尾は異性からのその評価に激昂することはなく、そして素直に受け止めてしまった結果、帰り道でみっともなく泣いた。
「馬鹿だね。一度フラれたぐらいで人生終わったみたいな顔して泣いてさ」
堤防の上、夕日に照らされながら蹲っているといつの間にか隣に親友の伊武がいた。
「男の癖にエンエン泣いてみっともないよ。ブスが余計にブスになってるじゃん」
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