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    ariorihabere

    こんにちは

    更新はかなりゆっくりですが、こちらにR-18の習作を投稿していきます。

    今は金カムに夢中で、鯉登と月島が好きです。描くのは月鯉ですが、読む方は逆も大好きです。
     
    初心者ですので不慣れなことも多いですがよろしくお願いいたします。

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    ariorihabere

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    月鯉ちゃん わんわん

    #月鯉
    Tsukishima/Koito

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    じぇひ

    DOODLE月鯉 書きたいとこだけ
    7/11 加筆
     涙も美しいのだな、と眼前でしゃくり上げている男を見つめる。彼の長い睫毛を濡らすそれは朝露のようで、きらきら輝く様は彼の目を一層魅力的にするアクセサリのようだった。大きな雫となり輪郭を滑り落ちていくので溢れてしまっては勿体無いと拭い取ってやる。それでも流れ続ける涙の粒はやがて一筋の川の様になっていった。拭き取るだけでは追いつかなくなって、軽く舐め取る舌に広がる塩味は、痺れと共に確かな甘露ものせて味覚を刺激した。根源ごと吸い取ってしまおうか、と眼球に舌を這わせようとしたところで鯉登が目を見開いたので大きな瞳が露わになる。涙で濡れたそれは、かつて故郷の地で見た海。或いはかの人を、またはあの人を呑み込んでいった溟渤のようだった。ゆらゆらと強い輝きを放ち熱を持ちつつこちらを見つめている。なかないでください。と、言うとお前もだ、月島と言いべろんと瞼ごと舐められた。少し瞼がひんやりとして、また熱い流れができてようやく自分も涙を流していることに気がつく。ツン、と脳をつんざくような刺激が電流の様に鼻奥を駆け上がる。枯れたと思っていたのに。そう思っていたからこそ言われるまで気が付かなかったのだ。大切な物を、尊い物を諦めて進む道の途中に置いてきたからこそ染みついた鈍感さだった。喉が締め付けられる様に収縮するのが酷く苦しい。堪えきれずにえずくと泣くなぁと自分よりも大きな声でわんわん泣いている鯉登につよく、強く抱きしめられる。
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    oshihamidori

    DONE6/3-6/4こいびとは上官につき展示作品でした。
    樺太道中後半戦、鯉→月ですが、月→鯉なのかは判然としない、そんな微妙な時期の二人を書いております。
    ゆるはらす船 今夜の宿は、往路でアシㇼパ達が世話になったという、ウイルタ民族の天幕になった。アウンダウ、という名の冬の家らしい。アシㇼパと白石の顔を見るなりよく無事だったと歓迎してくれて、酒と食事を振る舞ってくれた。更には一晩だけなら、と一張りまるまる天幕を借りられることになった。我々は礼になるような物品を殆ど持っておらず、唯一手土産の体をなしているのは、月島が豊原で仕入れていた煙草の残りくらいだ。
     たった二箱の煙草を住民は喜んでくれた。日本の煙草は滅多に手に入らないから、と言う。
     この旅が始まってからというもの、あらゆる交渉ごとは月島の担当だ。
     月島を見ていると、言語の習得は重要だなと痛感させられる。同じ言語を解するという安心感が相手の警戒心を解き、結果交渉も上手く行くことが多い。私の陸士時代の専攻はドイツ語で、英語もそこそこは学んでいる。しかし実地での経験がないから、現地でどれくらい通用するかは分からない。月島のロシア語の技倆を目の当たりにすると、言葉の問題だけではなくて、自分には不足が多いなと痛感する。それは杉元に対しても谷垣に対しても思う。
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