酔っぱらい「オレさぁ、尾形のこと大好きなんだよなぁ」
突然の言葉に俺は目を見開く。
「あっ…言っちゃった。へへっ」
酔った杉元は照れてか酔いのせいか赤い顔をして俺の体を叩く。
痛ぇなと思いながらもさっき聞こえた言葉が自分の妄想でないことに
ニヤつく。
「はっ?杉元ォ、お前は俺のことが好きなのか?」
杉元はトロンとした目をして俺を見る。
「…そうだって言ったじゃん。お前は?」
「好きだ」
「マジか…両思いじゃん。チューしよ?」
杉元ははにかみながら俺に抱きついてくる。
「…逃げるのは無しだぞ?いいのか?」
俺は杉元を逃がさないように言質と取る。
「うん。早くしよ…」
「あぁ」
抱きついた杉元の少しカサついた唇へキスをする。
触れるだけのキス。
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