アシュヨダが花を咲かせる話 「枯れ木に花を咲かせましょう!!」
ステージの上で旦那が大げさな身振りで花吹雪を撒くとマスターが笑い声をあげた。
桜の木の役の子供サーヴァント達が手に持った枯れ枝を素早くピンクの花が咲く枝へと切り替える。
その様に旦那は楽しそうに笑った。
「うむ、弟達よ! 見事なチームワークだ」
「見事と言わざるを得ない」
隣の家の爺さん役のカルナが言うと、子供たちのひとりが「だから僕はあんたの弟じゃない!!」と桜の枝が振り回す。
その様子にも観客席のマスターは笑った。
アヴェンジャー達が退去してこの旅の終わりが見えてきた。どのような最後になるかは分からないがサーヴァント達とマスターとの別れは確実だろう。
別れの品を渡すもいいが、南極からの脱出を知るメンバーが無くならない思い出を贈ろうと言い出したのだ。
2202