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    そいそい

    @soi_07

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    そいそい

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    いつもよりほんのちょっとだけアダルトな感じなので、こちらにあげとく。リュウシマです。

    水も滴る…今日はナガラが不在だった。学校の課外学習の一環で職場体験に行ったとリュウジさんに話をすれば、シマカゼもせっかくの夏休みだからどこか行きたかっただろうと気を使われる。どこかに出かけるよりも超進化研究所でリュウジさんの隣にいるだけでいいのだが、それは中々伝わっていないらしい。そんな話をしていたせいか、今日のお昼は外で食べることになった。リュウジさんと二人でランチができるなら、結果オーライだ。
    近くの体験型テーマパーク内にあるつけ麺屋へ歩いて向かう。まだまだ太陽はギラギラ輝いていて、日差しを避けるように影を選んで歩いた。夏休みとあって家族連れやカップルなどと複数回すれ違う。すれ違った人たちから僕たちはどのように見えただろうか。親子に見えるだろうか、兄弟に見えるだろうか、それとも恋人に見えるだろうか。そんな世迷言が頭によぎるのも、きっとクラクラするような日差しせい。
    つけ麺屋にたどり着くと、タイミングよくすぐに入ることができた。たわいもないことを話しながらリュウジさんと食べるつけ麺は、いつもよりおいしかった。店を出ると、目の前にある噴水からちょうど水が吹き出したところだった。
    「ここの噴水、一時間に一回噴水ショーをするんですよ」
    このテーマパークの名物でもある噴水ショー。何度かナガラと見たことあるが、毎回音楽とモーションが違って見応えがある。リュウジさんと見たいと思っていたから、ちょうどいい。
    「もっと近くで見ましょうよ」
    そう手を引くと、そうだなとリュウジさんもノッてくれた。音楽と光に合わせて噴水ショーが繰り広げられる。噴水の周りを小さな子供たちがきゃっきゃしながら走り回る。その少し後でリュウジさんと噴水ショーを眺めた。雲一つない青空に、水が高々と吹き上がる。その水しぶきが風に吹かれてこちらにまで飛んできた。
    「冷たくて気持ちいな。こうやって濡れるのは久しぶりだ」
    太陽の光でキラキラと輝いている水しぶきが、リュウジさんに降り注ぐ。その光景に思わず目を奪われた。
    「どうした?」
    僕の視線に気づいたリュウジさんが顔にかかった水を手で拭いながら、声をかけてくる。
    「えっ!あの、水も滴るいい男だなと思って」
    見惚れていたなんて言えなくて、褒めるつもりでそう口にすれば、リュウジさんは目をぱちくりさせた。
    「その言葉の語源を知っているか?」
    「語源?」
    顔が良いことを褒める言葉だと思っていたが、何か他に意味でもあるのだろうか。首を傾げていると、シマカゼにはまだ早かったなとリュウジさんは笑っていた。
    「その言葉の語源の意味が判るようになったら、いただくとするよ」
    リュウジさんの言っていることがさっぱりわからない。どういう意味ですか?と訊ねても、そろそろ昼休みが終わるからとリュウジさんは歩き出してしまった。
    その意味を身をもって体験するのは、もう少し先のこと。
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    そいそい

    DONEはっぴーリュウシマ真ん中バースデー🥳

    真ん中バースデーとはあまり関係ない話になってしまいました。あと、ひっちゃかめっちゃかしてます。すみません🙏

    ※注意
    かっこいいリュウジさんはいません。
    社会人リュウジさんと大学生シマカゼくんの話です。
    ヤマクラ前に考えた話だったので、シマカゼくんの進路は捏造しています。
    かっこいいリュウジさんはいません←ここ重要
    あの部屋 大学の最寄駅から地下鉄に乗って一駅。単身者向けのマンションの三階の一番奥の部屋。鍵を出そうとしたが、中に人の気配を感じてやめた。そのままドアノブをひねると、予想通りすんなりと回る。そして玄関の扉を開けば、小さなキッチンのある廊下の向こうで、メガネをかけて、デスクに向かっていたあの人がちらりとこちらに視線をくれた。
    「また来たのか」
     呆れながら言うあの人に、ここからの方が学校が近いのでといつも通りの答えを返す。そうすると、少しだけだろといつも通りにあしらわれた。
     ここは僕の下宿先というわけではない。超進化研究所名古屋支部に正式に入所したリュウジさんが一人暮らしをしているマンションだ。もう少し超進化研究所の近くに住めばいいのに、何故か程遠い名古屋の中心部に部屋を借りている。そのおかげで僕は大学帰りに寄ることができているのだ。
    11087

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