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    そいそい

    @soi_07

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    そいそい

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    リュウシマです🙌

    線引きコツリとシマカゼが何かを机に置く音がした。紙の箱の音だったから、お菓子が何かだろうと予想をつけてチラリと視線を向ければ、極薄やら何ミリやらの文字。お菓子のパッケージにそんな文字が並ぶわけがない。まさかシマカゼがと、視線を上げると顔を真っ赤にしているシマカゼがいた。
    この状況をどう解釈していいかわからない。
    「お、お願いがあって……」
    シマカゼがもじもじしながら口を開く。ぎゅっと手を握り締める。そして、何かを決意するように大きく深呼吸をする。
    「ぼ、ぼぼぼくぉぉぉっ……、だ、抱いて、く、くくださいっ!」
    「なにを言って……」
    「いやっ、そのっ、これがなくても」
    俺が唖然としていると、机に置いた箱にシマカゼは手を伸ばす。それが箱に触れる前に、俺はその手を掴んだ。
    「そういう話をしてるんじゃない」
    そう、これがあるとかないとかの以前の話をしているのだ。
    「これ、自分で買ったのか?」
    シマカゼにそう問い掛ければ、小さくコクリと頷く。シマカゼはまだ中学生だ。それなのにこんなにも簡単にこれを買えてしまうのかと頭を抱える。
    「未成年に手を出す訳にはいかないだろ」
    それが素直な気持ちだった。シマカゼと付き合っているとはいえ、まだシマカゼは未成年。手を出せるわけがない。
    「大学って綺麗なお姉さんとかいっぱいいるし……」
    「不安にさせたのか?」
    「そんなことないです」
    「じゃあどうして?」
    「僕はリュウジさんの恋人です。恋人を求めることに理由がいりますか?」
    シマカゼは俺をしっかり見つめてそう言ってのける。シマカゼは真剣なのだ。その気持ちを無碍にはできない。
    「わかった」
    だから俺はそう答える。じゃあと立ち上がろうとするシマカゼを頬に手を寄せて、唇を奪う。目を見開いて固まっているシマカゼの唇を割って舌を入れるのは容易だった。そのまま逃げ腰なシマカゼの舌を絡め取る。静かな部屋に熱のこもった吐息が響く。シマカゼの上顎をなぞり、歯に触れる。そうやって口の中を蹂躙したところで唇を離せば、目に涙を浮かべながらトロンとしたシマカゼがいた。何度か呼吸をして、やっと何をされたのかわかってきたのか、あわあわとまた顔を真っ赤に染めていく。そんな様子にふふっと頬を緩ませる。
    「どこまでが、許させるんだろうな」
    そう呟いて、今度は優しく床に押し倒した。
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    そいそい

    DONEはっぴーリュウシマ真ん中バースデー🥳

    真ん中バースデーとはあまり関係ない話になってしまいました。あと、ひっちゃかめっちゃかしてます。すみません🙏

    ※注意
    かっこいいリュウジさんはいません。
    社会人リュウジさんと大学生シマカゼくんの話です。
    ヤマクラ前に考えた話だったので、シマカゼくんの進路は捏造しています。
    かっこいいリュウジさんはいません←ここ重要
    あの部屋 大学の最寄駅から地下鉄に乗って一駅。単身者向けのマンションの三階の一番奥の部屋。鍵を出そうとしたが、中に人の気配を感じてやめた。そのままドアノブをひねると、予想通りすんなりと回る。そして玄関の扉を開けば、小さなキッチンのある廊下の向こうで、メガネをかけて、デスクに向かっていたあの人がちらりとこちらに視線をくれた。
    「また来たのか」
     呆れながら言うあの人に、ここからの方が学校が近いのでといつも通りの答えを返す。そうすると、少しだけだろといつも通りにあしらわれた。
     ここは僕の下宿先というわけではない。超進化研究所名古屋支部に正式に入所したリュウジさんが一人暮らしをしているマンションだ。もう少し超進化研究所の近くに住めばいいのに、何故か程遠い名古屋の中心部に部屋を借りている。そのおかげで僕は大学帰りに寄ることができているのだ。
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    そいそい

    DONEフォロワーさんからいただいたリクを元にして書きました。あんまりリクに添えた話にならなくて、本当にすみません🙇‍♀️
    リクありがとうございました🙌
    安城家に子守り行くリュさんの話です。
    「こんなことまで面倒かけちゃってごめんなさいね。ほらうち、お父さんが仕事でいつも家空けてるし、おじいちゃんおばあちゃんも遠くに住んでるから、こういうときに困るのよ。だから、リュウジくんが来てくれることになって本当に助かるわ。お土産買ってくるからね。苦手なものとかない? あっ! あと……」
     リュウジさんが持つスマートフォンから母さんの声が漏れ出ている。母さんの声は大きく、よく喋る。それは電話だろうが変わらない。そんな母さんの大音量のマシンガントークをリュウジさんはたじたじとしながら聞いてくれていた。
     母さんは大学の友人の結婚式に出るため、東京にいる。しかし、帰りの新幹線が大雨で止まってしまったらしい。それで今日は帰れないかもしれないと超進化研究所で訓練中の僕に電話がかかってきたのだ。このまま超進化研究所の仮眠室を借りて一晩明かしてもよかったが、あいにくナガラはフルコンタクトの稽古で不在で、家には帰らなければならない。しかし、家に帰ったら帰ったで、僕たち子供しか家にいないことになる。それは母さん的には心配なようで、どうしようかと頭を悩ませていると、俺が面倒見ましょうかとリュウジさんが申し出てくれたのだ。それでいつ運転再開になるかわからないからと、母さんは東京で一泊してくることになった。
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