Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    3iiRo27

    @3iiRo27

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 130

    3iiRo27

    ☆quiet follow

    ritk版深夜の60分一発勝負
    第二十四回 お題:「スズラン」「休日」
    司視点⇒類視点 両想い
    開始が遅れてしまいましたが時間内にできました。

    #類司
    Ruikasa
    #ワンドロ

    GWを控えた、ある日のこと。
    オレは一人、自室の机で様々な本を開きながら唸っていた。



    そう。ちょうど、今くらいだった。
    ワンダーランズ・ショウタイムが結成されて。初めてやったショーが失敗して。
    お互いのことを知らずにぶつかり合って。それでもまた再結成して。
    そして、ワンダーステージのために、一所懸命ショーをやって。

    あの頃から1年が経ち、色んなことが変わった。技術面でも、精神面でも。
    そう。類と付き合って、もうすぐ半年が経つのだ。



    ハロウィンの出来事もあって意識するようになり。
    そのままこの思いを隠しておこうとしていたときに、類の方から告白されて。

    思わず泣きながら、OKを出したことは、今でもちょっと恥ずかしい出来事だ。



    付き合いだしてからも、演出面では一切手を抜かず遠慮もしない類だけれども
    それが終わると、とことん俺を甘やかすようになった。

    ちゃんと時と場所は考えて。褒める。撫でる。抱きしめるは基本。
    最初は本当に慣れないし居た堪れなくて、どうしても逃げ出したりする時もあったけれど、今では愛情表現だと受け止めることができ、自然と甘えることができるようになった。





    なったのだけれど。

    最近ふと、あることを考えるようになってしまった。
    類と付き合えて、色んなものをもらった。色んなものを、教えてもらった。


    でもオレは、類に何か返せているのだろうか。と。

    愛情表現も苦手だし、類に比べたら直接言葉にしたことなんて片手で足りるくらいしかない。
    同じように返そうとしても羞恥の方が勝ってしまい、上手く言葉にできない。


    その度に「無理しなくていいよ」って言われるのも、あまりに申し訳なくて。




    だからせめて、付き合って半年となる5月1日に、何かプレゼントをしようと、色々資料を漁っているわけなんだが。


    「何も…思いつかない…」

    どれを調べても、これだ!となるようなものが思い浮かばない。
    学校の図書室でこっそりと借りてきたお祝い系統に関する資料も、全部無駄になってしまった。

    「うう…。とりあえず、片付けるか……っわ!?」


    とりあえず一旦広げて放置してしまった本を片付けようと、重い腰を上げる。
    その際、傍に置いていた脚本用の資料を倒してしまった。

    「しまった!傷はつかなかっただろうか…」
    この脚本用の資料も、図書室からの借り物だ。
    慌てて傷がないかを確認しようと本を手に取り、そこに書かれた内容を凝視してしまった。



    「………これだ!!!!!」








    ---------------------------



    5月1日。連休を控えた平日となる時もあれば連休のうちの1つとなるようなこの日は、今年は休日となっていた。
    それも相まって、この日やったショーは初めてやった演目ながらも満員御礼。
    大成功を収めることができた。

    そのことに手放しで喜びたかったが、1つ気になることがあって心から喜ぶことができなくなっていた。




    それは、僕の大切な恋人。司くんのことだ。

    ここ最近、毎日のようにため息をついている姿を見ていた。その度に声をかけていたが、「大丈夫」の一点張りだった。
    何かあったのでは、とどうにかして聞こうと思っていたのも束の間、司くんはため息をつくことがなくなった。

    しかし逆に、何かをしようと毎日行動しているせいで、僕との時間が取れなくなってしまっているのだ。
    声をかけようにも「用事があってな!すまん!」とすぐに鞄を持って出て行ってしまう。
    伸ばした腕があまりにも寂しくて、えむくんからは「大丈夫?」と聞かれてしまうし
    寧々からも「何かあるなら相談に乗るから」と言われる始末だ。


    今日も、司くんに声を掛けることはできないんだろうか。
    そう思っていたけれど、まさか司くんの方から声をかけてくれるとは思わなかった。





    「類」
    「……え。ああ、司くん!どうしたんだい?」

    声をかけてくれるのは、なんだか久々だ。
    本当は演出の相談もあるから想定してるよりかは喋っているとは思うけれど、日常的には話すことが少なかったから。
    僕は声をかけられたという嬉しさで、顔のニヤケが止まらなかった。

    「…?なんでそんな顔を…?まあいい。明日、ショーはお休みだろう?」
    「ん?うん、そうだね」

    本来であれば客の書き入れ時であるGWの休日ではあるが、アトラクションの定期強度確認の時間が明日しか取れなかったため、明日は全体が休みになるという珍しい日だった。


    「…その…よかったら、類の家に泊まりにいきたいんだが…」
    「………………え」
    「いや!急だし、無理なら無理でもいいんだ!俺が勝手に言い出していることだし……」


    慌てて弁解する彼だったが、正直僕の心は有頂天だった。
    久々のお休みに、久々に大好きな人と一緒に過ごせる。
    これを幸せと言わずになんと言うんだろうか!

    「いや、問題ないよ。相変わらず両親はあんまり帰ってこないしね。是非来て欲しいな」
    「そうか!よかった!」

    そう言いながら笑う彼の笑顔が眩しくて可愛くて、思わず抱きしめてしまった。
    場所を考えろ!とすぐに叩かれて離れてしまったけれども、そういうところも引っ括めて、好きだなあと、改めて思ってしまった。







    「…よしっと」
    あれから二人で一緒に僕の家に向かう、ということはなく。

    司くんは、少々持っていきたいものがあるからと、僕とは別行動をしていた。


    「部屋は綺麗にした…。母さんはご飯作ってから出て行ったし…司くんに見せたいDVDも用意した。完璧だ」
    指差し確認をしながらうんうんと頷く。

    ああ、早く司くんが来ないだろうか。
    そう思いながら、今か今かと待っていた。




    ピンポーン
    「っ、はい!」

    ああ、きっと彼だ!
    そう思いながら玄関に走り、鍵を開ける。

    「すまない。遅くなった」
    「ううん、問題ないよ。さ、入って」
    「ああ。お邪魔します」

    僕以外誰もいなくても、変わらずしっかりとお辞儀をして入り、手洗いうがいから済ます。
    流石、司くんだなあ。

    「えーと。すまない類。ご飯を食べる前に、先に渡したいものがあるんだ。いいか?」
    「?うん、勿論いいよ」


    そう答えた僕から隠れるように、司くんは何かをごそごそと用意する。
    そして。





    「これを、受け取ってほしい」

    王子様のように傅いて、僕に差し出したのは。
    小さな、すずらんの花束だった。




    「……すず、らん?なんで…」
    「…5月1日は、フランスでは、スズランを送る風習があるんだそうだ」
    「へえ、そうなのかい?」
    「ああ。…フランスの王様が、幸福を授けられるというスズランを送ったのがきっかけで。それで…その…」

    何故か途中で顔を真っ赤に染める彼に、僕は首を傾げた。


    「…??それで?」
    「………それ以降、愛する人にスズランの花束を送るという風習に変わったんだそうだ」

    「!!!!それって…!」



    ああ。と言いながら頷き、僕を見つめる。

    「その…今年で、半年経つし。ちゃんと、言葉にしないとと…思ってた、んだ」
    「…………………」
    「本当は、もっと色々演出を考えていたんだが。…やっぱり、シンプルが一番いいと、気づいてしまってな。」
    「…………………」
    「いつも、ありがとう。類。……………これからもずっと、愛してる」

    そう言いながら、俯き加減で花束を差し出す司くんに、僕は愛しさで胸がいっぱいだった。


    「司くん」
    「な、なん…わぷっ」
    「嬉しい。とっても、嬉しいよ。…………ありがとう」
    「……えと…どう致し、まして…」

    傅く彼の高さに合わせてしゃがみ、花を潰さないようにそっと横から抱きしめる。そのまま、顔を真っ赤に染めながら答えてくれる彼の頬に。耳に。そして口に。順に、キスを落とす。


    「ふふ。まさかこんな形でくるとは思わなかったよ。なら僕は夜に存分に愛を伝えてあげるから、覚悟してね?」

    ひぇ、と言いながらも、「手加減、しろよ…」という司くんは、態度とは裏腹に期待に頬を染めていた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💕💕👏💖😍👍👍👍❤💖💖💖👏👏👏🙏💒💕💖💖👏👏👏👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    x12_rt

    PROGRESS※18歳未満閲覧厳禁※

    2024/5/26開催のCOMIC CITY 大阪 126 キミセカにて発行予定の小粒まめさんとのR18大人のおもちゃ合同誌

    naの作品は26P
    タイトルは未定です!!!

    サンプル6P+R18シーン4P

    冒頭導入部とエッチシーン抜粋です🫡❣️

    あらすじ▼
    類のガレージにてショーの打合せをしていた2人。
    打合せ後休憩しようとしたところに、自身で発明した🌟の中を再現したというお○ほを見つけてしまった🌟。
    自分がいるのに玩具などを使おうとしていた🎈にふつふつと嫉妬した🌟は検証と称して………

    毎度の事ながら本編8割えろいことしてます。
    サンプル内含め🎈🌟共に汚喘ぎや🎈が🌟にお○ほで攻められるといった表現なども含まれますので、いつもより🌟優位🎈よわよわ要素が強めになっております。
    苦手な方はご注意を。

    本編中は淫語もたくさんなので相変わらず何でも許せる方向けです。

    正式なお知らせ・お取り置きについてはまた開催日近づきましたら行います。

    pass
    18↑?
    yes/no

    余談
    今回体調不良もあり進捗が鈍かったのですが、無事にえちかわ🎈🌟を今回も仕上げました!!!
    色んな🌟の表情がかけてとても楽しかったです。

    大天才小粒まめさんとの合同誌、すごく恐れ多いのですがよろしくお願い致します!
    11

    recommended works