フォ…… だいたい⭐🎈落書き用保管庫。皆さんのスタンプに助けられています……ありがとうございます…………!@prsk_ruirui ⇒ツイッター ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 29
フォ……☆quiet followDONE彼との記念日を楽しむためにお題「時計」「屋上」司類ワンドロ232479文字(所要時間約5分) ##司類 ひやりと肌を刺す冬の季節も終わりを告げて、今、季節は花開く春にさしかかっていた。 司は高校へ向かう朝の道すがら、少しばかり胃の痛い悩みを抱えていた。 彼が目指しているのは六月。恋人である類の誕生日についての事だった。 彼と司が恋人同士になったのはつい二ヶ月前のバレンタイン。 司が告げて、彼がその気持ちを受け止めた。 だから、これから迎える彼の誕生日は、二人にとっての初めての誕生日となるのだった。 まだあと二ヶ月ある。けれど、もう二ヶ月しかないとも言える。 『スター』たる天馬司にとって初めての恋人を祝う誕生日。 もちろんその前には自分自身の誕生日もあるのだが、こと『演出家』として華々しい計画を立ててくる恋人がその相手とあれば、少しばかり思考を凝らすのが早かったとて、問題はないのだろう。『司くん。司くんが好きなのは魚料理だったかい?』 つい先日、ふと『何となく』を装って問いかけられた類の言葉を思い出す。 その言葉の真意に気づかなかったふりをして言葉を返しつつ、類も、動いているのだなと少しばかりの焦りを感じたのだった。 類は、司にとって何でもできるスペシャリストであった。 頭がいい。度胸がある。それに、何に対してでも貪欲な程に深い探究心をもって、どこまででも成長を続けている。 それが味方であれば、どれだけ心強い事だろう。 けれど、ことこの『誕生日』というところにあっては、そんな彼を一つ驚かせるような『何か』で彼氏としての面目を保ちたいという純粋な思いがあるのだった。「うーーーむ」 司は低い唸り声を挙げながら、一人通学路を歩んでいく。 ***「おや司くん、珍しいね。予告もなく君が来るなんて」「……ああ、まあ。な?」 そうやって司がもやもやと考え込んでいる間に、早い午前は過ぎ、いつの間には昼休みの時刻となっていた。 いつもであれば、教室やその日に居心地のいい場所を選定し、『天馬スペシャルな特製弁当』を広げるのだが、ふと今日に限っては、敵情視察、ならぬ類視察のために、この屋上までのこのこと上がってきたのであった。「今日もお弁当、作ってきたのかい?」「類は購買のパンか。……相変わらず、野菜は入っていないんだな」「うん。野菜はちょっと、僕の口には合わないみたいだね」 一人、風に吹かれるがままパンを食んでいる彼の隣に座る。 少しだけ、彼の温もりを感じるようで、身体が暖かくなってくる。 類は、よくこの場所で昼を食べているようだった。 司も、彼がこの場所にいると知るれた日は、こうして一緒に食べているのだが。「まぁ……お前が身体を悪くしないのであれば、良いのかもしれないけどな……」「ふふ、司くん。僕のこと、そんなに気にかけてくれるんだね?」「それは――、そうだろう! 類は、大切な恋人だからな!」 胸を張って彼に向き直る。彼は、少し驚いたような、不思議そうな顔をしているが、司は『伝えたい事は全て伝えてゆく主義』であったので、そのまま言いたいことを続けていく。「類は、昔から野菜が苦手だったのか?」「うーん……そうだねぇ。少なくとも記憶がある中で、野菜を食べた事はなかったね」「それは、逆に面倒ではなかったか?」「いいや、そうでもないよ。両親は特に指摘することもなかったし、栄養なら、野菜を摂らなくても大丈夫なだけ別のものを食べているしね」「……お前のそういう所、逆にすごいなと思うぞ……」「ふふふ、お褒めに預かり、光栄だよ」「褒めてはいないんだがな……」 ふぅ、と何気ない会話を過ごして気持ちが落ち着いてくる。 なぜだか、今日は類のために色々と思案してしまった日であった。 類。彼の、誕生日。 彼を喜ばせるには一体どうしたら良いのか。 けれどそんな彼の為を想いすぎて疲れてしまっては本末転倒だ。 そういえば、『お兄ちゃんはすぐやりすぎる』などと妹に言われた気がする。 司は、ふう、と一息ついて、身体の力を抜いた。 類に、与えてやりたいものは何か。 このタイミングで少し、思った事がある。「……っ! 司くん、今日は本当に珍しいねぇ」「嫌、じゃないか?」「だ……大丈夫。司くんこそ、何か体調でも悪いのかい?」「うむ。ちょっと、思うところがあってな……。類。少し、このままで良いか?」 司は、すぐ近くにいる類の肩にもたれかかってみる。 頬を彼の肩に載せ、視界を少しばかり傾ける。背は高いクセ、割に細身の類の肩は少しゴツゴツとしている。けれど、触れてみるとその薄い肌は暖かく温もっていて、ひどく心地よい。「これだな」「? どういう事だい?」「ふふふ……類にはまだ教えん! だが、楽しみにしていてくれ!」 彼にもたれかかり腕組をして、合点納得の行く答えを思いつく。 類に、与えてやりたいものは。 司が類にしてやりたい事は。 類は、司の言葉にクエスチョンマークを浮かべただけのようではあるが、それ以上に言及してくることはなかった。 温もりと、二人の穏やかな時間が流れていく。 司がほしいのは、そして彼が類に与えてやりたいと思うのは、まさにこの時間を共にいつまでも、過ごしてゆきたいという想いなのだった。「……類は、ジンクスのようなものを信じる方か?」「ジンクス? ……そうだねぇ。よく言われている事くらいなら、少しは知っているけどね。絶対に信じている程ではないけれど」「そうか。……まぁ、いいだろう」 そして司は、また少し考える。 『時計』をプレゼントしよう。そう思う。 その贈り物には『同じ時間を共有したい』という裏の意味がある。 ジンクスや占いの好きな妹に、前々から何度もそういう心理テストめいた話を聞かされていて助かった。 類に、そして類と共に歩む時を贈りたい。司はそう思ったのだ。「もう少し、このままでいさせてくれ」「……うん、お昼休みの間なら、大丈夫だよ」 いつまでも離れない司を、類はずっと受け止めたまま隣に座してくれている。 司はその温もりを肌に受け止めるようにして味わいながら、二人でどこまでも、この時を刻んで行けたらと思うのだった。Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow フォ……DONE二十代後半 半同棲?の⭐🎈※🎈誕サイストネタバレあります。「……そういえば、初めてキスをしたのも、僕の誕生日だったね」まるで物語のように進む僕達の恋は きしむ窓をザラリと開いてやると、閉め切られ、停止していた気配が少しずつ動き出してくる。新鮮な空気だ。司は、そんな様子を慣れた調子で感じつつ、気を良くして何度も深呼吸。そして、腰に手を当てては持ち前の超大デシベルの大声で「帰ってきたぞ!」などと高らかに叫んでみるのであった。 久しぶりの我が家。前に住んでいたのはもう一年以上前にはなるが、やはり自分の家というのは落ち着くというものだ。 浮ついた気分。 そのまま、彼は勢いづいて美しくターンしながら踵を返す。そして、そんな司の奇行をクスクスと笑いながら見つめている、彼の愛おしい人に向き直り「はじめるぞ、類!」と軽やかに声かけるのだった。 「水道とガス、電気は問題なく通っているみたいだよ。部屋はこれから見てくるね」 2954 フォ……DONE司類版ワンドロワンライ お題:『化粧』『本番5分前』より 1h(2766文字)光の中へ 舞台袖に準備したペットボトルに手をかける。幕はまだ降りている。舞台袖に光はなく薄暗闇の中でだが、しかしいつもの習慣ともなれば何ら問題はない。 類はぞんざいにキャップを取り外し、その中身をグビリと流しこんでいく。乾いた口内に清らかな水分が満たされて、ああ、自分の身体は随分乾いていたのだと気づかされるのだ。 ワンダーステージで公演されている、ワンダーランズ×ショウタイムの舞台開始五分前。常日頃は自己管理をたいして行わない類ではあるが、このタイミングでだけは、伸びやかな演技をこなすためにも水分補給を心がけているのであった。 類がそうやって水を含んでやると、後ろ隣からも似たような喉の音がする。果たして、振り返ってみてやると、思っていた通りに類の恋人である司が舞台衣装に身を包み、同じように身体を潤しては舞台に飛び出すための準備をしているのであった。 2773 フォ……MOURNINGPCから発掘された落書き⭐🎈キスお題の一部だったはず……(2153文字)5.閉じた目の上なら憧憬のキス 端正な顔だな、と思った。 それは類が司の眠る顔を見て初めて気づいた感情だ。 ワンダーランズ×ショータイムの劇場で、その公演を終えたさなかの一幕だ。 次の公演までは、あと一時間程度ある。忙しない公演と公演の合間だ。少しばかりの隙間を使い、天馬司は舞台裏の古びたソファの上で仮眠を取っていた。 「司くん?」 そこへ、通りがかった神代類。いつもであれば類もその辺りで舞台演出の修正を行いながら次の公演へ向けて準備しているのだが、今日はそこに意外な先客がいたのであった。 類が、覗き込むようにして問いかけるが彼からの反応はない。 やあ、困ったね。君がこんなところにいるなんて思わなかった。 天馬司は体力のある男だ。だから、常日頃から彼が弱っているところを見ることは意外にも少ない。暑さにとろけ、あるいは空に飛ばされたとしても、少しばかりの暗転をしてからはけろっと元に戻っている彼なのだ。 2238 フォ……MOURNINGPCから発掘された落書き⭐🎈キスお題の一部だったはず……※15禁(886文字) 1091 フォ……INFOこれ以前のお話はだいたいpixivにまとめています。どうぞよしなに……司類log1https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15224854 フォ……TRAINING司の作るカリカリベーコンお題「嘘の夜風」15分トレーニング 201372文字(所要時間約3分)妙に気だるい朝だった。目を開き、辺りを見渡すが照準が合わない。もぞもぞと動いてみるが、肩と腰が妙にぎくしゃくと軋んでいる。 類は、元より低血圧である。だから起きがけの気分は大抵最悪なのではあるが、今日のそれはいつもの最悪ともまた違う、変な運動をした後のような気だるさがあるのだった。「類、起きたのか?」 まだ起ききっていない頭の片隅を、くぐもった通る声が聞こえてくる。司の声。どこから声をかけてきているのか。それに、妙な雑音が彼の言葉に混じって聞こえ、よくよくその場所を判別できなくなった。「……起きてるよ、たぶんね」 重い体を何とか起こしてみる。体に巻き付いているシーツがいつもと違う。自室にあるソファに投げ捨てられているシーツでも、家の中にあるベッドとも違う、少し手触りの良い物だ。それに、類は今、何も身につけていなかった。 布団を通り抜け、ひやりとした風が入り込んでくる。少し回復してき思考が回り始めてからようやく、昨日、司の家に泊まったのだと思い出すのだった。 司は、大学に入ってから一人暮らしを始めた。類はそんな彼の現状を甘んじて受け止めて、よくよく彼の家に泊まるよ 1422