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    @prsk_ruirui

    ありがたいスタンプのおかげで過去作が消せない

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    箱限良かったよね……という⭐️🎈

    #司類
    TsukasaRui

    地獄の心臓に寄り添って アークランドで勝ち取った特別講演を目前に、彼らが目指す夢はただ一つ。
     自分たちのショーをより多くの人に魅せ、更に人々を笑顔にする。

     そのために、今日はセカイで初めての打ち合わせが予定されていた。
     類は朝方までに書き溜めた演出のアイディアを大量に。
     司もとある舞台から着想を得た、脚本の立案をいくつか持っていた。

     セカイには、それぞれが別の場所から集まることができる。
     けれど、二人が類の部屋であるガレージに集ったのは、ひとえに恋人との時間が欲しかったからなのだ。

    「今、とても演出について話したいのだけれど」
    「確かにな。オレも、類に見せたい脚本がいくつもあるな」

     向かい合い、そしてショーの資料もそばに置いて抱き合っている。
     忙しい日々だ。
     こんな場面でしか睦み合う事ができない。
     だが、それ以上にショーへの時間が惜しく、ならばとその合間を縫ってだけ、短いふたりの時間を作っていた。

    「類、いいか?」
    「もちろん」

     強く抱きしめていた司の腕の力が少し抜け、ぴたりと合わさっていた胸のあたりが離れていく。
     まだ服は着ている。
     けれど、数枚の布を隔てでも感じられる司の体温が愛おしかった。

     類が少しだけかがんでやると、司の顔もゆっくりと近づいてくる。

    「ん……」

     甘くついばんでくる、司の柔らかなキスだった。
     触れるだけでじんと体が火照ってくるようで、思わず声が漏れてしまう。
     できるなら、ずっとこうして触れ合って、何度も愛をささやき続けていたい。
     けれど、その夢に向けて走り続けていく彼は、その時間をさほど残していないのだ。

     この瞬間も、あともう少しで終わってしまうのだろう。
     だがこれでいい。
     それでもいいと思えるほどに、彼とショーに向かう時間は彩りに満ちている。

     司は甘えるような可愛らしいキスをして、しかし右手はしっかりとシャツの中に這わせてきた。
     触れる温かな指先の感覚に、類はビクリと震えてしまう。
     すると司が軽く笑うので、こちらも少し笑んでしまうのだ。 

     そんな彼に合わせるようにして、類も彼の引き締まった身体に触れる。
     暖かな体温。
     柔らかな幸福感に満たされている。

     愛しているぞ。
     そんな、司の慈しむような声に包まれて、限られた時間を噛みしめた。

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    たまぞう

    DONE先にポイピクに載せます。
    日曜になったら支部に載せます。
    将参のお話。この間のとはセカイは別になります。
    ちょっと痛いシーンがありますがそこまで酷くないです。
    寧々ちゃんが森の民として出ますが友情出演です。
    最初と最後に出ます。
    何でもいい人向けです。
    将校は参謀と同じ痛みを感じて(物理的)生きたいというよく分からないお話ですね。
    誤字脱字は見逃してください。それではどうぞ。
    将参(友情出演寧々)「ねぇ、その首の傷痕どうしたの?」
    「っ、っっ!?」

    仕事の休憩中に紅茶を飲んでいた時のこと。
    正面の窓から現れた少女に私は驚き、口に含んでいた紅茶を吹き出しそうになった。

    「っ、ごほ…っ、げほっ、ぅ………。来ていたのですか…?」
    「うん。将校に用事があって……というか呼ばれて」
    「将校殿に?」

    森の民である緑髪の少女ーーー寧々は眉を顰めながら、私の首をじっと見つめている。そこには何かに噛み千切られたような痕があった。

    あの日のことを話そうか、少し迷っている自分がいて。
    どうしようかと目線を泳がせていると、寧々が強い力で机を叩く。

    「ほら!話して!」
    「………わっ…!わかり、ました」








    あまりの気迫に押された私はぽつりと語り始めた。
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