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    わたがし大動脈ラメラメ

    @mgd_htrgt

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    まだ見ぬ10章及びサタン様とベルゼブフ様の関係に怯えたオタクの空想文
    ベルゼブフ様の口調を7割妄想で補っています

    同じ目線 ヴィータ体になって、一番最初に見たのはベルの顔だった。
    「……ちゃんとヴィータ体をとれたみたいだね、気分はどう?」
    「……正直、違和感で一杯だななんだか落ち着かないし、物足りない感じがする」
    「そうだね、うん、わかるよ。でも、こうしてフォトンの使用を抑えることが、今後に繋がっていくんだよ」
    「わかってるさ」
    わかってはいても、慣れないものは慣れない。俺は落ち着かなくて身体のあちこちを触ってみたり、その辺に目を巡らせていた。そしたら、ベルと初めて『目』が合った。
    「同じ高さにお前の目があるって言うのは、なんか変だな」
    「そうだね、不思議な感じがするね。サタンと目線が近いのは」
    そう言って笑う顔を見て、俺はもっと落ち着かなくなった。知っている笑い方、馴染んだ気配、なのにその容貌や声が、形作られる感情の輪郭が未知だった。見慣れないものを見て嫌悪感を覚えたりするのとは違う、何か未到達の場所に足を踏み入れたような、そんな感覚を覚えた。
    「そんな風な顔をするんだな」
    「変かな」
    「ああ、物凄く落ち着かない」
    「君だって笑ってるのに」
    「俺が?」
    ベルはそう言って手を伸ばして、俺の目線の下のどこかに触れた。
    「ここが唇だよ、そしてその端が今つり上がってる。サタンは今、笑ってるんだ」
    「おい、突っつくのはいいが引っ張るな……こら、へる、ちゃんとしゃへれないだろ」
    俺の口の端を引っ張って、ベルが悪戯をする。思う通りに言葉を出せない俺を見て、ベルは笑った。
    「はは、サタン、変な顔してる」
    「……お前がそうさせたんだろ」
    やられっぱなしも癪だ。俺もベルの『顔』に手を伸ばし、口の端に指を引っ掛け、横に引っ張った。
    「ひたいよ、サタン」
    「お返しだ」
    楽しそうに笑うベルを見て、俺はヴィータ体を悪くないと思った。
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