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    BaiKhoi

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    yktuki

    DONE知らぬ間に同人誌が発行される鍾タルの話。
    10割モブしか話してないです。
    それでも筆を取るのでしょう


    桃白は瑠璃亭で働く従業員の一人だ。
    店内の清掃に始まり、倉庫の整理、入荷伝票の確認、接客、会計、顧客の管理まで幅広くこなすことを要求される瑠璃亭の従業員の中でも勤務期間で言えばちょうど中堅といえるような従業員である。大きなミスもなく、調理師や管理人との仲も悪くもなく、もちろん同じ従業員たちのなかでも“普通に優秀”と言われるような、瑠璃亭の従業員であることに恥じない品行方正な人間であると自負している。
     そんな桃白の最近の悩みの種であり生きる糧でもあるのが、作家活動である。
     …作家などとおこがましいのだが、他にどう言って良いのか分からない。同好の士が集まる中で更に同じ趣味嗜好を持つ同人たちで活動を行っており、桃白は文字を綴り、本を作っているというだけの話であることは最初に言わせて貰いたい。
     自分で言うのもどうかと思うのだが、桃白は手際が良く仕事を苦だと思ったことはない。なので、その傍らで活動をしていても今までは全く問題がなかったのだが、最近はそういうわけにもいかなくなった。
     その理由の一つが璃月の変化である。
    迎仙儀式を機に暗雲が立ちこめはじめた璃 6778

    nae_purin

    MOURNINGモブに色々改造されて先生に救出されてほっとするも(まだ公子の威厳ギリ保ってる)こんな体みないで!って絶望して(先生に見られてもう自分が公子に相応しくないって思ってしまって)鬱になってふらっと出た徘徊先で旅人にぼろぼろの姿見られてガン泣きしながら迎えにきた先生に回収されて欲しい、話です。供養。
     鍾離をの洞天を抜け出し、行く先もなく歩く。かろうじて履いたスラックスと、肩にひっかけただけの真っ白のシャツ。見下ろした自分の体は見慣れた傷しかない。鍾離に直してもらったばかりのまっさらな体。治療の際、ひとつひとつ鍾離の指先が辿っていったその傷たちはもうないはずなのに、隠すように振るえる指先シャツのボタンを留める。
     踏みしめた地面に転がる石を感じながら足元を見る。洞天から転がり出た先がどこにつながるのか考える暇もなかった。呆然としたまま辺りを見回す。先ほどから見える木々は黄金に色付き、璃月の地であることは伺える。しかし2人ほどが通れる程度の道は舗装されているともいえず、裸足で歩くような道ではないことだけが確かだ。差し込む光を遮る木の葉が影をつくり道を彩る。木漏れ日の隙間から除く青空は雲一つなく、暖かい。常であれば息をのむ景色だったのかもしれない。けれど、いまのタルタリヤにとって景色がどうなどとは関係無かった。ただ、この道の先を進めば鍾離の視界から少しでも遠くに行けると盲目的に信じているだけだ。足を傷つける小石が意識の端に引っかかっては消えてゆく。
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