永遠の愛　機械を弄る手を止めて、時計を見ると作業を始めてから三時間ほどが経とうとしている。
　フル活動していた体は無性に甘いものを欲していて、そう言えば司くんから金平糖を貰っていたのを思い出した。
「えっと、確か。ここに」
　鞄を漁るとコツリと硬いものが指に触れ、それを取り出すと四角い木箱が現れた。飾り用の紐を解いて蓋を開ければ、色とりどりの星が詰まっている。一個をつまんで口に入れると、ほど良い甘さが広がった。
　歯を立てればサックリと割れて、あっという間に無くなる。吸収効率などを考えれば、ブドウ糖の塊であるラムネの足元にも及ばないだろう。でも、司くんから貰ったという付加価値が付いた金平糖は格別だ。
「はぁ……」

【類司】新年早々、君って人は…『類…今から、その……お前の家に泊らせてもらうことって、できるだろうか……？』
「はい？」

そんな連絡が来たのは、年が明けてすぐのことだった。



年末年始。子供たちは冬休みだとはしゃぎ、大人たちも子供と遊んでやれる少ない休みだから、とフェニックスワンダーランドにやってくる家族連れも多い。
だから、僕らもショーを披露しようと休み前から計画を立てていた。

「なんていったって客がたくさん来るんだ！　未来のスターたるこのオレが、みんなを笑顔にしないで誰がするー！？」
「お～！　いいぞー、司くーん！！　みんながキラキラの笑顔に…わんだほいだね！！」
「フフ、楽しそうだねぇ。そしたら後ろの方のお客さんにも見えるように、いつもよりも派手に爆発させて…」

類司/潮汐面对我的询问，显然天马司无法给出令人满意的答复。反应迟缓加上瞳孔呈现出些微扩散的状态，大约是精神类药物所致。提交检验科的血检样仍需要一定时间才能出结果，问询的其他人都已经离开去忙其他手头的案子，现在只有我陪在天马身边。为了防止出现什么意外，我用桌上的手铐将自己的手和他的手锁在一起。

他的状态比刚来这里时好了很多，此刻正坐在待客的沙发边缘，用手指撕开包装把红豆面包扯成细条状再塞进嘴里，因这动作，几颗暗红的果实掉到天马的腿面上。我下意识想递两张手纸给他，但在我找到纸盒之前，他眨着眼睛，轻巧地把那几颗豆子用指尖碾碎，愉快程度可以说像是找到了称心的玩具。

医学领域或许将这种现象称之为幼儿退行，想来让其他人来看，给出的结果也会在高中生与大学生之间。当然，大部分人本应熟知天马司这一名号背后的意义。这位青年演员在大学就读期间就以在当年斩获大奖电影中出演配角表现出的强大演技广为人知，多少影评人将他形容为演艺界一颗冉冉升起的新星。在我的记忆中，那时的天马司寄托着很多人闪耀璀璨的希望，尽管这颗希望似乎泯灭的速度有点快。