俺だけの姫 「また今日もすごいことになってるな、お前は」
そう言ってくっくっとザフォラは笑いそれにティファリアは頬を膨らませた。
「…自分がされてないからって」
「ははは」
「もう!」
「まあ、そう怒るな。精霊たちも悪気があったわけじゃないし…これは祝福だからな」
「それは分かってる、けど…」
そう、ティファリアはザフォラと結婚式を挙げてからというもの特に一人で外に出た時は気付けば花で髪をアレンジされていた。いつもいつも違う形でのお姫様のような髪型に最初の頃は喜んでいたものの、こう毎日続くと辟易するといったものだ。
「!?」
と、突然花を間に挟みながら一本に編み込まれたティファリアの髪を手に取るとザフォラはその髪に口付けた。
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