【学パロ】繋いだ手 放課後、窓際の方で歓声が上がり思わず私は駆け寄った。
「どうしたの?」
「見て見て、ティファリア!校門のところにいる人!制服的に他校の人だと思うんだけど…かっこよくない!?」
そう言われどれどれと覗いてみて、ぎょっとする。そして顔は青ざめていくのが分かる。
「ごめん、私用事あるからもういくね!」
「え、ちょっとティファリア!」
急いで廊下を降り、靴を履き替え、校門の方へと向かう。
「ごめん、ザフォラ!」
「遅い」
「あうっ」
私の額にデコピンをかましたザフォラは痛みに唸る私をみて楽しげに笑い声を上げた。
「ほら、いくぞ」
「う、うん!」
***
「…ふふ、」
「何ニヤけてるんだ、お前は」
「だって嬉しくて」
「…手を繋ぐことが?」
「うん!」
「……はぁ、」
「なんでそこでため息!?」
「お前の能天気さに思わずな」
そんなことを言いつつも手を振り払うこともせずに耳を赤く染めたザフォラの顔がよく見えてそれが嬉しくて握る手を強める。
「今日はどこ行く?」
「そうだな…、」
なんてことを話しながら明るく道は幸せそのもので仲睦まじいカップルだと行き交う人に思われていたらいいのにとそっと願うのだった。
-Fin-