ボル作 美女やじゅパロ(タイトル未定)いつもと変わり映えのない朝が今日も来る。私はいつもの様に紅茶を嗜み、店を開ける準備をする。店といっても繁盛とは程遠い店だ。祖父から受け継いだこの図書館兼本屋は幼い子を持つ親が絵本を借りにごく稀に来るぐらいで基本人は寄り付かない。ここに毎日の様に顔を出すのは「村一番の変わり者」と私と一緒に店番をしてくれる幼馴染ぐらいだ。
「おはよう」
「はよ」
空気の入れ替えのために開けた窓から聞き慣れた声がする。振り向くと幼馴染の二人がいた。
「おはよう。モニ太、ライト。今日はいつもより早いじゃないか」
「昨日お前が少し掃除したいって言うからわざわざ早めに来てやったんじゃないか」
「何自分が提案したかのように言っているんだ。言ったのは私だ。貴様を起こしたのも私だ。まったく・・・知恵熱の前ではカッコつけやがって・・・」
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