『助けて、誰か助けてぇ!!』
誰かが、助けを求める声が聞こえる
目を開けるとそこは見覚えのあるエントランスだった
「ここは……、どうして……」
あの日、滅菌作戦によって焼き払われた筈のラクーンシティ警察署
俺の終わりと始まりの場所
何故また此処に……?
理解が追いつかず呆然と立ち尽くす俺の足を、ふと何かが掴んだ
『助けて……助けて……』
血に塗れた、おそらく人であったモノ
裂けた腹部からは臓物が溢れ、顔は判別出来ない程に崩れている
そのあまりの凄惨さと鼻をつく独特の鉄の臭いに、思わず吐き気を催す
「うっ…、ッ……!」
口を抑え何とか耐えるが、金縛りにでもあったようにその場から動けない
『助けて……ママ……パパァ……怖いよぉ…』
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