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    浬-かいり-

    @Kairi_HLSY

    ガルパ⇒ハロハピの愛され末っ子な奥沢が好き。奥沢右固定。主食はかおみさ。
    プロセカ⇒今のところみずえなだけの予定。

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    ここみさ

    #ガルパ
    galpa
    #ここみさ

    おひさまキラキラいい天気 窓から入ってくるお日様の光で、目を覚ます。
     光は温かくて、キラキラしていて、今日がとっても素敵な一日になることを教えてくれているみたい。
     早く外に出たい。今日はきっとよく晴れるはず。

     すぐにでもベッドから飛び出したい気持ちだったけど、隣で眠る美咲のことを思い出してぐっと堪えた。
     まだよく眠っている美咲は、昨日からお泊りに来てくれて、一緒に新しい曲を作っていた。それも昨日で完成したから、今日は沢山一緒に遊べるわね。

     美咲はとってもお寝坊さん。ほっぺたをつついても、髪を梳くように撫でてもちっとも起きない。
     このまま可愛らしい寝顔をずっと眺めてても良いけれど、今日はそれだけじゃ勿体ない。
     早くしないと、今日が終わってしまうもの!


    「美咲」


     取り敢えずまずは名前を呼んでみる。……もちろんそれだけじゃ、全然起きない。
     今度は、寝息が掛かるくらいに顔を近付ける。


    「美咲、起きて」


     ぺろ、と目元を舌で舐める。びっくりしたように美咲の肩が跳ねたけど、やっぱりまだ起きてはくれない。すぐにすやすやと規則正しい寝息が戻る。


    「みーーさーーきーーーー」


     ぎゅむ、と鼻をつまんでみる。
     暫くすると眉が苦しそうに歪められて、酸素を求めてぱか、と口が開いた。
     鼻から指を離して。すかさず、その開いた口へと唇を重ね、自分の舌を挿し込んだ。


    「ん、」


     漏れる吐息に胸がドキドキする。このドキドキを“恋”だと知ることができたのも美咲のお陰だと思うと、嬉しくて。止まらなくて。

     一度唇を離して身体を起こしてから、美咲に覆い被さる。また唇を重ねて、先程よりも奥へと舌を挿れた。


    「ふ、……ぅ、う、」


     舌を味わうみたいに絡めれば、美咲の吐息混じりの声が水音と一緒に耳に届く。
     うっすらと瞼が開いて、まだ眠そうなぼんやりとしたブルーグレーの瞳にあたしが映った。それでも、味わうのはまだやめない。


    「ぅ、……、んっ!?」


     覚醒した美咲が、目を見開いてびっくりして、あたしの顔に手をやって引き剥がそうとする。
     だから一回顔を離してから、美咲の両手首を捕まえた。おかしいわね、美咲が起きたらやめようと思っていたのに。


    「っは……、は、ここ、」


     息を整える美咲があたしの名前を呼び切る前に、もう一度唇を塞ぐ。止められないのはきっと、美咲だから。彼女の反応が可愛いから。
     ぐ、と腕に力を入れられ抵抗されるけれど、体重を掛けて押さえ込めば流石の美咲でも抜け出せない。
     逃げる舌を夢中になって追いかけて、捕まえて、絡め取って。そんなことを繰り返しているうちに、押さえ付けている手首の抵抗は弱まって。代わりに、程なくして布団の下の足がばたばたともがくように動き出した。息がもう限界みたい。名残惜しいけれど唇を離す。ちゅ、というリップ音の後、美咲が激しく咳き込んだ。


    「ぇほっ、げほっ! はっ、は、ぁ、なに、して、」

    「美咲ったら、全然起きないんだもの。早く起きないと、今日が終わってしまうわ」


     顔を真っ赤にして此方を睨みつける美咲は、上手く言えないけれどなんだかとっても楽しい気分になってくる。
     美咲の唇の端から垂れている涎をぺろりと舐める。これはどちらのものだったのかしら。


    「こころ、も、もうやだ、」


     首をフルフルと振って涙目で訴える美咲を見ていると、もっとキスしたい気持ちがむくむくと湧いてくる。いじわるしたいなんて、他の人に対しては思わないのに。美咲にだけは思ってしまうの。それって不思議だけど、とっても幸せで素敵なことだって、あたしは嬉しくなる。
     けど、あんまりいじわるをして朝から機嫌を損ねさせてもいけないから。程々にしておいて、唇から離れる。身体を抱き起こして、ぎゅーって抱き締めてあげた。控えめに背中に手が回される。良かった、怒ってはいないみたい。


    「ふふ、おはよう、美咲!」

    「…………おはよ」


     背中に回った手がパジャマをぎゅっと掴む感触が嬉しくて、笑顔で挨拶をする。美咲も、まだ赤みの残る顔でぼそりと返してくれた。
     顔がそっぽを向いているから、拗ねたように尖った唇がよく見える。


    「……何してんの、朝から」


     じっとりした視線で睨まれる。でもそんな風に睨んでもあたしが怯まないってことは、美咲自身もよく分かっているはずだ。


    「眠ってるお姫様はキスで起こすって、絵本に書いてあったわ!」

    「……お姫様も、こんな濃厚なキスはされなかったんじゃないかなぁ」


     得意げに伝えれば、美咲が呆れたように笑って溜息を零した。それから、くぁ、と短い欠伸をして。


    「ていうか、今何時?」

    「6時よ!」

    「はぁ!? まだ寝れたじゃん……」


     美咲が項垂れると、寝癖のついた頭が胸に当たった。
     あたしはその頭を撫でてから、ぎゅっと抱き締める。美咲の黒い髪はお日様の光を反射させて、きらきらと輝く。ちょっとだけ金色に光っているところもあって、それがあたしの髪とお揃いみたいで嬉しい。


    「だって、せっかく美咲が泊まりに来てくれて、朝からこんなに良い天気なのに、寝ているのは勿体ないんだもの」

    「いや、いくらなんでも早いって……。今日学校も練習も休みなのにさぁ、」


     ぶつぶつ文句を言い出した美咲を置いて、あたしはベッドから飛び降りる。それから、美咲の手を引いた。


    「ほら、早く行きましょう、美咲! 早く早く!」


     笑顔で誘えば、美咲が一瞬だけ困った顔をした後、すぐに笑顔になって。


    「……仕方ないなぁ」


     そう言って笑う顔が優しくて、可愛くて、大好きで。ベッドから降りた美咲と手を繋いだまま、我慢できなくて駆け出した。つんのめりながら美咲も転ばないように走り出す。
     今日はとっても良い天気。さあ、何をしようかしら? あなたと一緒にやりたいことはたくさんありすぎて、きっと今日一日では全然足りない。
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