部隊、蕾見男爵邸にて。
庭(広い)の散歩に行く早乙女。ついていく京介(幼)。
蕾見邸庭園の植物を見て歩く。京介の知らない植物の名前をよく知っている早乙女。
葉を見て花の名前を言い、夏に咲く、楽しみだと言う。
博識を尊敬する京介。
戦地、森林にて。
主力部隊とはぐれた早乙女と京介(13歳〜くらい)。
空から戻るのは危険。隠密行動の必要あり。植生を見て方角やルートを判断する早乙女。
博識を尊敬する京介。
蕾見男爵邸にて。あの日の晩の後。
早乙女を殺して館を後にする兵部。夏に咲くあの花が咲いていた。
後年、本編終了後、皆本と。
なんか紆余曲折あって付き合っている。
デート、といっても兵部の運動のため、みたいな理由で散歩。
少し足を伸ばして大きな公園へ。
外の空気のおいしさとか気分の良さとか子供たちが遊ぶ平和とかなんやかんや。
鬱陶しい梅雨が明けた。初夏の風。強まる日差し。
日陰は涼しい。休憩? ベンチと缶飲料。
ふと目に止まる花。
今の兵部はその花の名前を覚えている。周りの樹々の名前も分かる。興味がなくても長く生きていると覚える。四季の巡りも。
ぼんやり缶を傾けていると皆本が花の名前を口にする。
突然早乙女の顔が浮かんで、皆本を見る。
不思議そうな皆本。
「よく知ってたな」
「ああ、うん」
花なんか興味のない男だろうと思っていた。男なんてだいたいそうだ。
反して皆本は(聞いてもらえるのが実は楽しくて)ここから見える花や木の名前と特徴を口にしはじめる。
どこかの誰かみたいに。
「何でそんなに詳しい」
知っておくと便利、作戦の時とかに、強度とか可燃性とかなんか色々。
呆れる兵部。
木漏れ日から空を見る。
超能力がなくても知ることのできる何やかんや。熱帯の森を脱出して無事に合流した記憶。
いのち!みたいな締め。