アイベル進捗②「姐さん、こっちっすよ! 今日は大漁っす!」
自分を呼ぶ明るい声に、ベルベットはぼんやりと眺めていた海から甲板へと視線を移した。
どうやら別働隊の探索船が戻ってきたようで、甲板には拾得物が所狭しと並べられている。
「本当ね。魚に野菜……たくさんあるわ」
ベンウィックの持つ箱を覗き込んで、ベルベットは脳内で献立を思い浮かべる。確か香辛料はまだいっぱいあったから、煮魚にするのもいいかもしれない。
「今日は魚をメインにしようかしら」
ベルベットは軽くレシピを考えると、うん、イケる、とひとりごちる。ベンウィックから魚を受け取りさっそくキッチンへと向かうと、そこには既に先客がいた。
「アイゼン、何してるの?」
701