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    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

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    狭山くん

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    2022-06-07/空閑汐♂デイリー、距離感バグ警察ササハラくん頑張れの巻。汐見はマジで痕付けられてる事に気付いてないし、その後に空閑に鉄拳制裁食らわせてる。

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #BL

    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:07 放課後の武道場に併設されている更衣室で並び立ち制服を脱いでいた篠原は、隣に立つ空閑の背中に走る幾筋もの朱い痕を目にしていた。
     ――お盛んな事で。
     背中の爪痕を付けられた側も、おそらく付けた側であるだろうもう一人の男もそんな情事の痕など気にも止めずに制服を脱ぎ剣道着を纏っていく。経験者である汐見は元より高校入学を機に剣道を始めた空閑も手慣れたように袴の紐をキュッと結ぶ様を横目に、篠原も同じように紺袴の紐をきっちりと結んで。
     そうして更衣室を連れ立って出て行こうとした所で、汐見の纏う剣道着の隙間に見えた朱に目を剥いた。
    「待て待て待て待て汐見! 出るな!!」
     思わずそんな叫び声と共に汐見を押しとどめようと身体ごと彼へぶつかって行った篠原は、びくともしない汐見に受け止められる。ひょろりとした長身の汐見は、体当たりでもすればよろめいてしまいそうな線の細さを持った男であるが――しっかりとした体幹としっかりと付けられた実用的な筋肉で、自身よりも体格のいい空閑ですら稽古中に体当たりで飛ばすような人間だという事は篠原もこの半年以上経った関係の中で知っていた。
    「浩介? いきなりどうしたんだ」
     篠原を受け止めながら不思議そうに首を傾げる汐見と、珍しいものを見るように二人を見守る空閑という二人分の視線を受けながら体勢を立て直した篠原は自身のロッカーに入れていた肌色のテーピングを汐見へと渡す。
    「お前、これ貼っとけ。どうせ空閑がやったんだろ、ソレ」
     ソレ、と指摘しながら自身の首元を指で示した篠原に、再び首を傾げる汐見の反応に彼は思わず「空閑ァ!」と叫ぶ。
    「浩介、血圧上がるよ?」
     遂に自身やヴィンツェンツの事も呼び捨てにし始めた――おそらく被っていた猫を脱ぎ始めたのだろう空閑は、へらりと笑いながらそんな事を口にする。
    「汐見は鏡見ろ、空閑お前はもう少し自重を覚えてくれ」
     大きな溜め息を吐き出した篠原に空閑は真顔で言葉を返すのだ。
    「これでも自重してるんだよ?」
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    のうべ

    Happy New Year一次創作「white memories」のお正月。
    世界観の事情から本編ではお正月ネタはできそうにないので、もしも○○があったら……的なやつです。
    本編は支部や個人サイトに公開してます。

    【簡単な人物紹介】
    ティジ:レリアンという国の王子。好奇心旺盛。
    ルイ:ティジの幼なじみ。ティジのことが好き(ティジはそのことを知らない)
    クルベス:ルイの伯父。城住み込みの医者。
    ジャルア:ティジの父。国王。
    【white memories】お正月「その格好、どうしたんだ?」
    「『着物』って言って東の国の伝統装束なんだって。父さんが外交の時にもらったから着てみろって言ってたんだ」

    ルイの問いかけにティジはその場でくるりと回って答える。因みにここは城に住み込みで働いている医者(ルイの伯父でもある)クルベスの私室だ。部屋の主は席を外している。

    「どうかな?」
    「……うん、まぁ良いと思う」
    首を傾げて感想を求めるその姿に顔を背ける。

    ティジが纏うのは黒の着物に灰色の袴。
    白い髪に赤い瞳という人目を引く容姿には少々コントラストがキツく映ってしまうが、ティジに惚れてしまっているルイには些細なことでしかない。

    「やっぱり、俺には似合ってなかった……かな」
    ルイが顔を反らしたのを、見るにたえなかったかと思いシュン……と肩を落とす。
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