いついつまでもあなたを「……豪華…すぎないか……?」
「退院おめでとうございます!…ということで。いいじゃないですか」
テーブルには、俺が作った料理が並ぶ。大皿も小皿も並べ品数、量と二人の一食分としては確かに多いだろうことは作った俺だって理解していた。帰宅後テーブルと俺を見てポカンとする最愛の人、風見さんの姿にいささか羞恥心が芽生えていたたまれなくなりそうだ。けれど仕方ないだろう。
「だって、オレ。この日を楽しみにしていたんですよ」
少し拗ねたようにいうと、風見さんの口がきゅっと結ばれて視線が落とされた。
「うん。俺も、……楽しみにしてた。ありがとう、諸伏」
あぁ、その桜色。今食べてしまわない俺のこと、褒めてもいいんですよ。
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