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    kotobuki8868

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    ディルガイワンドロワンライ「宝物」に参加した時のSSです。

    #ディルガイ
    luckae

    宝箱を守る理由「なあディルック」
    「なんだい?」
    決して大きいとは言えないベッドで同じ布団にくるまり、大事そうに抱き締められながらガイアは口を開いた。
    「小さい頃の話を掘り返すようであれなんだが…お前さんの宝物って、結局なんなんだ?」
    頭を撫でる手が止まる。宝石よりも美しく澄んだ星がディルックをじっと見つめて、予想はついてるんだぜ、と目を細めた。
    「モンド全てが宝物、とかだろう?昔から何かと規模がデカいもんな」
    何処か寂しそうに、けれどそれで良いとでも言うように笑うガイアの両頬を手で包んで優しく口付けを落とす。唇を離すとガイアは困ったように眉尻を下げた。
    「おいおい、今そんな雰囲気だったか?」
    「大事な宝物にキスをしただけだが」
    暫くの無言。ガイアは混乱しながら首を傾げてディルックを見つめる。
    「僕はモンド全てが宝物な訳じゃない。ガイアが宝物なんだ。……宝物がいるから、宝箱であるモンドを守ってるんだよ」
    「む、昔から…変わらずに…俺が?宝物?」
    「そうだ。僕たちが決別したあの後も変わらず、君が宝物だよ」
    暫く見ていなかったディルックの優しい微笑みに、ガイアは胸が高鳴る。義兄弟から恋人へなっても尚見なかったその笑みが、初めて蟠りを解いた気がして嬉しくなった。
    「改めていうと何だか気恥ずかしいな…」
    「はは、もっと恥ずかしい事しているのに?」
    ガイアの腕がディルックの脇の下を通って背中に回される。ぴったりと素肌同士が密着して、炎元素の体温と氷元素の体温が穏やかに馴染んでいく。
    「そうだね…うん、僕たちはいつも言葉足らずだったのかもしれない」
    「今更だな…特にディルックは言葉より先に体が動いてる上に言葉を省きすぎだ」
    「君は口が達者すぎるのに、大事なことが抜けてる」
    お互いの短所を挙げてくすくすと笑い合い、明日から改善していこう、と約束して幸せな眠りについた。
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    DONE「たとえ話だよ、そんな顔しないでってば」/ディルガイ(+ウェン)

    こういう不穏な神様いっぱい吸いたい
     グラスの中の氷がからん、と軽やかな音を立てた。
    「そういえば今日、お前のことを『神に愛されし存在だ』……なんて言ってるやつがいたなあ」
    「……なんだそれは。褒めているのか?」
     酒を片手にニヤニヤと、やけに機嫌のよさそうなガイアに目をやる。その肌の色のせいで分かりにくいが、上気した頬ととろけた声は酔っぱらっている証だった。
    「まあ前後の話からするに、神に愛されて色んなものをもらった人だ、とかいう感じだったな」
    「……そうか。その全てを否定するわけではないが……妙な気分だな」
    「お前は努力家だもんなあ。その実力は神なんかが与えてくれたもんじゃない、って言いたいんだろ?」
    「……『なんか』とは思わないがな。ある程度生まれ持ったものがある上に、研鑽を重ねた結果だよ」
    「ふうん……」
     不愉快、とまではいかないものの、さもつまらなさそうにまた、ちびちび酒を口にする。そうしてガイアはまた、「それじゃあきっと、俺はとんでもなく神に嫌われてるだろうなあ」と。
    「……理由を訊いても?」
    「いいぜ、とはいっても別に俺自身が不幸だとか思ってるわけじゃない。いつものことだろ、俺とお前は昔から何もかも反対だ 1114

    @ay8mk5dg

    PROGRESS騎士団で雪かきをするガイアにくっついてお手伝いのおうるくと🐰がぬ。はしゃいでいる二匹を見て感慨深くなるディルックとガイアは昔のことを思い出して……(作業進捗)
    おうるくと🐰がぬのクリスマス(+ディルガイ)「おーい!こっちは片付いたからアンバーは向こうのほうに回ってくれ!」
    「わかりました……あ!先輩!サボらないでください!うさがぬちゃんもおうるくちゃんも一生懸命なのに!」
    「コーヒー飲んでただけじゃないか」
    「お昼休みはもうちょっと後です!」

     モンドが一面銀世界に包まれた翌日のこと。騎士団本部ではあまりのドカ雪にこれでは生活もままならないと救援が届き、自分たちの本部の前の道も視野に入れつつ町中の雪かきを手伝うこととなったのである。

    「ふん!」
    「ぬ!ぬ!」
    「よしよし。お前たちは団員にタオルとカイロを配りに行ってくれ。それが終わったら休憩に入っていいぞ。転ばないようにな」
    「ぬ!?」
    「ふん……!」

     ガイアが話しかけているのは小さな兎と手のひらサイズのフクロウ。名前はうさがぬとおうるく。兎の方は嵐がひどい日にディルックが保護し、回復するうちにアカツキワイナリーの従業員になった経緯がある。そして葡萄畑を出入りしていた兎に一目惚れしたフクロウは『なんて可愛い子だ!』と羽をプレゼントしようとしたところ、ディルックの『うちの子に手を出すな』という固いセコムに打ちのめされたところをガイアが可哀想だと騎士団本部で拾ってアドバイスしたところから懐かれてよく仕事を手伝うようになった経緯がある。今ではなんだかんだあって一緒にいられるようになった二匹は家はワイナリーの敷地内に一緒に住んでいるのだが、偶にガイアの仕事の手伝いという名目で城下に遊びに来ることがあるのだ。そして今日はそのお手伝いというわけで……
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