空蝉に惑ふ変わらず生徒会の仕事と実家の手伝いをする敬人
ぽっかりと空いてしまった心の内の何かは確かに零だけどあまりにショックが大き過ぎて、心と体が乖離している感覚になる。
何を思ってか深夜に蓮巳寺へ足を運ぶ零にも、たまたま起きていた敬人は感情を失ったかのように興味を示さない。
零が話しかけても「ああ」とか「そうか」しか言えなくなってしまっていて、心ここに在らずな敬人を見て、まるで抜け殻だなって言う。
急に敬人が「すまない」ってポツポツと何度も言うから、零はお前は悪くないって言いかけて、何も言わず抱きしめる。
零がこの世は残酷だなって、起きてしまった現実に戸惑う。