ポケットティッシュを君に花粉の季節
どうやら中也は花粉症の様だ
最初はからかっていたが、何やら本気で辛そうなちゅやに太宰は少しほんのすこーしだけ気の毒になる。
その夜から太宰は1人隠れてコソコソ何かを作ってる様だった。
特に気にしなかった中也、ある朝渡されたのは…
「マスク…」
「そう…だけど」
黒色のマスクに赤い椿が刺繍されたワンポイントマスク。
「最近なんかやってんなーとは思ってたけど…へぇ」
「な、なんだい」
「否、何も…っくしゅん」
話の途中でさえこれだ、とりあえず太宰はティッシュをちゅやに渡す
「ア゙ー、おーさんきゅ……」
「……………………///」
渡したティッシュはポケットティッシュ…
カバー付きのだ。
そのカバーには可愛らしく…
「ぷはっ、手前可愛い事しやがるな」
「かわっ///い、いいから仕事に行き給え///」
クックと喉を鳴らす中也は太宰から押される
ああだってコレは笑ってしまうだろう。
中也の手元には椿のワンポイントついた黒いマスクと…
「んじゃ、手前真面目に働けよ糞鯖」
「そっちこそ定時に上がってよねチビ蛞蝓」
…包帯を巻いた青鯖と帽子を背負った蛞蝓が仲良く寄り添う…ポケットティッシュケースがあった。
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