幸せのブルーローズ ピピピっと音が鳴ったのを聞き、作業の手を止めてスマホのアラームを消す。固まっていた体をほぐすように背筋を伸ばして、手早く出掛ける準備を済ませてリビングへと向かう。
「司くん、そろそろ出掛けよう……」
食品や日用品の買い出しに行こうと話していたので、彼も準備を終わらせているものだと思っていたが、ソファーで気持ち良さそうな寝息を立てていた。
「無理させちゃったかな」
今日は久しぶりにオフが重なったから、昨日の夜は司くんに少し負担を掛けてしまったと思う。このまま寝かせておきたいけれど、夕飯の食材があるかどうか微妙なところだ。
「そういえば」
冷蔵庫に向かえば、ドアの所に購入する予定の品物が書いたメモが貼ってあった。これがあれば僕だけでも問題ないだろう。野菜の鮮度の見分け方については不安が残るが、司くんならどうにかしてくれるはずだ。
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