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    紅羽@stella_flugel

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    紅羽@stella_flugel

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    @TrpgSsk こげぬの裏でこんなことが起きてたらいいな……的なやつ
    ……なんだろうね、これ……???
    (一応、こげぬ未通過✖ でも、これってネタバレか……???)

    げに恐ろしきは 崩れゆく都を、ただ眺める。
    忸怩たる思いで、空を見る。
    視線の先には、天を衝くほどの巨躯。……”それ”が、我が物顔でこの地を蹂躙していた。
    この地—―否、この国には存在しなかったはずの化生。さしずめ、どこぞの大馬鹿者が呼び招いたであろうことは明白だった。
    「……愚か者が」
    呪詛に近い言の葉が零れる。祭神としてあるまじき八つ当たりだとは理解していた。
    だが、そうでもしなければ和魂であることを維持できそうにもなかった。

    ――我らは敗北したのだ。他でもない、理外から来る化生如きに。
    犬猿たる一柱は嘆き、そのうえで、都の行く末の為にも我らは力を保たねばと結論を出した。……人のために神が消えることなど、あってはならぬと。
    己の力不足を思い知ることほど、腹立たしいことはない。
    だが、それが事実であることは、認めざるをえなかった。

    だからこそ、再び人によって呼び起されるまでの永き眠りに就くその前に。
    都を守護する一柱として、この地に望みを残しておくことにした。
    そして、あの化生を呼びし愚か者に、ささやかな罰をくれてやろう。
    (もとより叶う道理の無き願いだが……。それが足元から崩れる苦しみ、味わうがよい)
    口の端に笑みを浮かべ、眷属に声をかける。
    「……子狐よ。まだ居るかの?」
    「はい、大神様」
    すぐに駆け寄ってきた一匹と目を合わせる。
    「お主、年初めに神酒を捧げに来る赤眼の娘を覚えておるか?」
    「もちろんです! あの子が何か……?」
    「化生に見つからぬよう隠せ。……其の後、良き時を見計らいあの若造の許に送り届けよ」
    「若造……、あの方ですか!? ですが、あの方は……」
    「ははは! なに、心配するでない。三千ほどしか生きておらぬとはいえ、何か知ってはいるだろう」
    「いえ、そういうわけではなく……」
    うろたえる子狐に背を向け歩を進める。
    「大神様、どちらへ!?」
    「……問題は無いとは思うが、ちと懸念があってな。一足先に、あやつに仁義とやらを通しに行くとするかの」
    「……承知致しました。どうか、お早いお戻りを」
    「うむ」
    子狐はすぐに駆け出したのであろう、小さな足音が遠ざかる。
    「さて……。少々、発破をかけてやるとするかの。くふふ……、嫌とは言わせんよ」

    そう呟くと、恐ろしいまでの笑みを残し、女神の姿はふわりとかき消えた。
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