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    なかた

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    なかた

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    103号室♀

    #女体化
    feminization
    #A3!

    「千景さんが行くなら行きます」

     飲み会を断るための適当な理由のネタが尽きたらしい茅ヶ崎はいよいよ人を巻き込み始めた。そりゃ、こっちは出張続きで社内にいる時間も短いし、茅ヶ崎以上に多忙なイメージがあるおかげか無理強いされることもない。だからって千景さんが行くならは適当すぎる。茅ヶ崎がそんなことを言うから、ゆるふわ愛されOLの上っ面に騙された若い男性社員が助けを求めるように視線を向けてくる。けれど、それに応える義理はない。
    「悪いけど、その日は日本にいなくて」

    「って言ってましたよね、先輩」

     部署をまたいでの親睦会を兼ねた飲み会の当日、夕方から海外出張なんて予定は口からのでまかせだった。実際はアルコールの入ったグラスを片手に部屋でくつろいでいる。
    「飲み会行く時間ゲームに当てるために人の名前出しておいてよく言う」
    「だからお詫びにお酌してるんじゃないですか」
    「スマホ片手に」
    「それは許してくださいよ。明日がイベントの最終日だから、今夜がラストスパートなんです」
     首からぶら下がってた社員証に書いてあった名前、なんだっけ。覚えるつもりもなかったから思い出せないけど、その彼が一生懸命に飲み会に誘ってたゆるふわ愛されOLはその重たい鎧を脱いで、軽やかにゲームのイベントのランキングを駆け上がってる。
    「茅ヶ崎、おかわり」
    「はぁい」
     差し出したグラスを通り越して腕が目の前に迫ってくる。顎に添えられた指が熱いのは茅ヶ崎が酔っているからで自分がそれを拒めないのも酔っているから。そういうことにして、流行色のリップを落とした素の唇を受け入れる。
    あの時の彼は飲み会に誘ってべろべろに酔わせた茅ヶ崎とこうなることを狙ってたんだろうけど。ごめんね。
    「茅ヶ崎、もう一回おかわり。それと、また声かけられたら千景さんが行くなら行きますって言ってもいいよ」

    ♡ ♡ ♡
    関係ない103♀会話文

    「おつかれ。茅ヶ崎、飲み会の間中隣に座ってた男にしつこく言い寄られてたみたいだけど大丈夫?」
    「大丈夫そうにみえます?というか、気づいてたなら助けてくださいよ。こっちはあんなネカマのヒーラーにすぐ惚れそうな男のためにゆるふわOLのコスプレしてるんじゃないんだから」
    「嘘でも彼氏いるってはっきり言えば諦めたんじゃないか?」
    「それはそれであれこれ聞かれてめんどくさいでしょ。推しの話ならいくらでもしますけど。は〜それにしても疲れましたね」
    「そうだな、気分転換にもう一軒寄ってから帰るか」
    「お、先輩のおごりですか!ごそうさまでーす♡」
    「おい」
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